<ブギウギ>“福来スズ子”を生き抜いた趣里の「全身全霊フルパワー」演技 “愛されるヒロイン”の魅力とは?
俳優の趣里さんがヒロインを務める2023年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(月~土曜午前8時ほか)が3月29日に最終回を迎え、ヒロイン・福来スズ子(趣里さん)の波瀾(はらん)万丈な半生を描いた物語が完結した。約1年間にわたってスズ子を演じた趣里さんの魅力について、制作統括の福岡利武さんが語った。 【写真】「ブギウギ」から「虎に翼」へ 趣里が伊藤沙莉に朝ドラ“バトンタッチ”
◇「ブギウギ」で新たなイメージを確立
趣里さんは、昨年の3月24日にクランクイン。今年の2月10日にクランクアップを迎え、11カ月にわたる撮影を完走した。撮影に入る前から、大阪ことばの練習や、歌や踊りの稽古(けいこ)に励み、約1年の長い期間を費やして“福来スズ子”を生き抜いた。
クランクアップセレモニーでは、ドラマの音楽指導を担当した先生らが生演奏を披露し、キャストも駆け付けて趣里さんの撮了を祝ったという。福岡さんは「スタジオの空気が本当に温かくて、皆さんに愛されたヒロインの証明だと思いました。本当に感動的でした」と振り返る。
趣里さんは、「ブギウギ」以前に出演した作品では、ミステリアスな雰囲気の役を演じることが多かった。スズ子はそんなイメージとは正反対の役どころだったが、福岡さんは「オーディションの時にお話をして、明るくて真っすぐで、笑顔がすてきな方だと思いました」と当時の印象を語る。
「(オーディションで趣里さんが)お芝居をした時、脚本の足立紳さんが趣里さんしかいないとおっしゃっていました。これまでのイメージとは違っていても、僕は全然心配していませんでした。素晴らしいスズ子を演じてもらえて、あの時オーディションを受けていただけて、本当に良かったなと改めて思います」
◇「歌に苦手意識」を克服 「ものすごく熱心に練習していた」
そんな趣里さんの演技について、「とてもパワフルですし、ユーモアもすごくありますし、(歌や踊りのレッスンなど)大変な思いをされて撮影に臨まれて、本当に全身全霊フルパワーで演じていただけた」とたたえる。