全国の青果市場で初市 金沢市場は入荷1割減 地震が影響
全国の青果物卸売市場で5日、初市が開かれた。主要市場では例年並みの入荷となった一方、能登半島地震の影響で、石川県の金沢市場は入荷が減少した。同県内の一部では今も休業している食品小売店もあり、物流の混乱が続いている。 金沢市中央卸売市場の青果部の初市では、能登半島地震の犠牲者に対する黙とうから始まった。 初入荷は野菜250トン、果実65トンの合計315トンで前年初市比1割減。丸果石川中央青果によると、地震の影響で県外のダイコンの入荷が減るなど、総じて少なめの入荷量となった。 同市公設花き地方卸売市場でも初市があり、買参人らが地震の被災者に黙とうをささげた。施設に大きな被害はなく、県産フリージア「エアリーフローラ」を含む約2万2000本を取引した。 農水省によると、同県の七尾市公設地方卸売市場では、断水や一部の地盤陥没などが発生。5日時点では集荷・配送機能を継続する方向で検討している。 富山中央青果、新潟中央青果によると、地震による物流の乱れはなく入荷量や販売は例年通りだった。東京、大阪市場も地震の影響はなかった。
石川県内の食品小売りの一部では、地震の影響で休業が続く。Aコープは5日時点で県内の内浦、能都、もんぜん店を休業。スーパーのどんたく(七尾市)は、5日時点で4店を休業。ドラッグストアのクスリのアオキ(白山市)は、5日時点で3店を休業とした。 休業が続くのは被害が大きい地域が中心で、周辺では営業再開も広がる。コンビニの営業は、一時約150店舗に達したセブン―イレブンの休業店舗数が4日は2店舗に減るなど正常化が進む。
日本農業新聞