『極悪女王』でライオネス飛鳥を好演、剛力彩芽「1日5食3千キロカロリーで10kg増量」
昭和期の全日本女子プロレス(全女)を舞台にしたNetflixシリーズ『極悪女王』が大反響を呼んでいる。作品の中でクラッシュ・ギャルズのライオネス飛鳥を演じた剛力彩芽には「本家に迫るクールネス!」「あの頃を思い出して胸が熱くなった」など絶賛する声が続出。この作品を通じて、彼女が役者としてステップアップしたことは間違いない。“役作りに懸ける意気込み”から“今後のビジョン”まで40分1本勝負で語ってもらった。(前中後編の前編) 【写真】Netflixドラマ『極悪女王』作品について語る、剛力彩芽撮りおろしカットほか【14点】 ーー出演したドラマ『極悪女王』が大反響を巻き起こしています。剛力さんの元にも様々な声が寄せられているのでは? 剛力 本当にありがたいことですよね。たとえば街を歩いていると、当時のことを知る方から声を掛けられることがあるんです。「私も(ライオネス)飛鳥を観ていました! クラッシュ(ギャルズ)の大ファンです!」と。どうもその人の中では剛力彩芽とライオネス飛鳥が一緒になってしまっているみたいで(笑)。でも私としては、それがめちゃくちゃうれしいんですよ。リアルタイムでファンだった方から「素晴らしかったです。本当に泣きました」とか言っていただけると、頑張った甲斐があったなと感じます。 ーーやはりプレッシャーもあったんですか? 剛力 もちろんです。だって、この作品では実在する方を演じることになりますから。小説とか漫画が原作で、架空の人物を演じるというわけではないですし。はっきり言って「剛力彩芽がプロレスラー? 本当にできるの?」と半信半疑でいるファンの方も多かったと思うんですね。特に当時の飛鳥さんや長与(千種)さんを知る方は、よりそういった傾向が強かったんじゃないかと思いますし。 ーー本物のレジェンドですからね。 剛力 なによりも一番怖かったのは、ご本人が作品を観るということ。「プロレスをやる」というのは自分で言い出したこととはいえ、途中で「本当にできるのかな?」と不安になったのも事実です。身体作りもトレーニングも相当キツかったですから。 ーー『極悪女王』のレスラー役は全員オーディションで決まったと伺っています。Netflix作品の撮影は手厚いサポートがあることで知られていますが、一方で求められるハードルも高い。相当な覚悟が必要だったのでは? 剛力 オーディションを受けたのは、30歳を迎える少し前だったんです。(所属事務所から)独立したということもあったし、ちょうど新しい環境の中で今までやっていないジャンルに挑戦したいと考えるタイミングだったんですよね。その点、剛力彩芽がプロレスラーになるなんて誰も考えないじゃないですか。名字だけは異常にプロレスラーっぽいんですけど(笑)。 ーーたしかに(笑)。 剛力 だから「自分の殻を破る」といいますか、みなさんの持つイメージを覆していきたいという気持ちが大きかったんです。あとは白石和彌監督と(企画・脚本・プロデュースの)鈴木おさむさんが関わっていることも大きかったですね。あのお二人が作るという時点で、絶対に面白いものになると思っていましたから。 ーー役作りは具体的にどう行ったのですか? 剛力 撮影の前段階として、まずは半年くらい身体作りのためトレーニングとプロレス練習に充てていたんです。その間は食事もしっかり管理するし、通常のトレーニングが週3で、それとは別にプロレス練習が週2。しかも毎日みんなとは顔合わせしていたので、本当にプロレス団体に入門した練習生みたいな生活を送っていたんですよ。