白熱のモリゾウチャレンジカップ!! 破竹の4連勝を飾ったヒーローは誰だ?
■今回も光った山田選手の冷静な走り。ポイントで大きくリード
優勝は山田選手。これで開幕から4連勝。彼の強さはその落ち着きにある。30歳とメンバーのなかでは最年長になるが、「プロのラリードライバーになりたいです。そのための最後のチャンスだと思っています」と語る彼は毎戦勝ちにこだわる走りを見せている。具体的には大竹選手のほうが速いことを理解したうえで、SSごとに走りをコントロールしているのだ。 簡単にいえば大竹選手が詰めてきたなと思えば自分もプッシュするし、大竹選手がミスしてタイム差ができたなと思えば、無理をしない、そんな走りができている。 「(4戦目になり)蓄積ができてきたことで、クルマを乗りこなせるようになってきました。ただ2日目は大竹選手に負けてしまったので、次戦(のモントレー)はもう一段上げていきたいです」と語っている。 ランキング2位の貝原聖也選手は今回3位。「低速コーナーではセッティングが決まっていましたが、高速コーナーは攻め切れませんでした。雨の予想の2日目にプッシュして詰めたかったけれど、SSのキャンセルが残念」と話すが、彼も毎戦クレバーな走りでポイントを積み上げている。 4位は久万高原で3位に入った最上佳樹選手。「SSがキャンセルになったり、路面がイメージと違うなど想定外のことが多く、経験になりました。チームメイトの山田選手の走りと精神面の強さを学んでいい走りができるようになりたいです」と山田選手の存在の大きさを教えてくれた。 5位のKANTA選手は「(クルマが変わって)曲がるイメージが前とは違う感じで、タイムが出ませんでしたが、(クルマのセッティングを)煮詰めていくこともできるなど収穫もありました。とにかく出場できたことに感謝したいです」とチーム関係者への謝意を口にした。 6位は中溝悠太選手。「(2週間ごとの)ターマック3連戦で成長できたと思います。ウェットが経験できたことも今後にいかしたい」と語っている。 なお同じ20歳でお互いライバルと意識している星涼樹選手と稲葉摩人選手は"仲良く"SS5でクラッシュしリタイアとなってしまった。二人ともケガはなかったが、今回のクラッシュがもっと速くなるためのキッカケとなるよう元気な走りを見せてほしい。 その次戦は群馬県で開催されるモントレー。イニシャルDでもおなじみの旧道の碓氷峠がSSになっていて、若いドライバーたちがテクニカルな下りコーナーをどう攻めていくのか、楽しみだ。
■第4戦を終えてのポイントランキング
・1位:山田啓介選手/92ポイント ・2位:貝原聖也選手/53ポイント ・3位:大竹直生選手/51ポイント ・4位:最上佳樹選手/33ポイント ・4位:KANTA選手/33ポイント ・6位:星涼樹選手/21ポイント ・7位:中溝悠太選手/16ポイント ・7位:稲葉摩人選手/16ポイント