「孫」名乗り…85歳女性殺害、通帳など奪う 金に困って犯行か 前職場で1200万円着服 関係者「携帯ゲームに課金」 強盗殺人容疑で逮捕の28歳男を送検
長野県伊那市の強盗殺人事件の続報です。逮捕された男は以前勤務していた会社で1200万円を着服していたことが関係者への取材で分かりました。捜査本部は金に困って犯行に及んだ可能性もあるとみて動機を詳しく追及しています。
フードで顔を覆う男。表情をうかがうことはできません。 橋爪亮太容疑者28歳は10日、検察に身柄を送られました。 強盗殺人の疑いで9日再逮捕された伊那市の整体師・橋爪容疑者。
2022年12月1日から2日の間に伊那市西箕輪の住宅で1人暮らしをしていた原貴努代さん当時85歳の首を絞めて殺害し、原さんの通帳と印鑑などを奪った疑いです。
橋爪容疑者は2019年ごろから地元の農機具販売やリフォームを請け負う会社に勤務していました。原さんの自宅のリフォームも担当していたということです。 橋爪容疑者はその会社の売上金1200万円を着服していたことが関係者への取材で分かりました。 2022年3月ごろに「整体師として独立する」と退職を申し出たあとに発覚したということです。 会社が確認すると弁済の意思を示し「祖母の遺産をもらえるのでそれで返す」などと話していたということです。 40万円は弁済されたもののその後は途絶えていました。
会社の関係者は「携帯ゲームの課金などに使っていたと聞いている。全額返すという言葉を信じていた。逮捕には驚いている」などと話していました。 橋爪容疑者は原さん遺体が見つかる前日の2022年12月2日に、駒ヶ根市の金融機関で原さんの「孫」を名乗り原さんの通帳を使って現金350万円を引き出そうとしていたことが分かっています。 県警の捜査本部も着服について把握していて、「金に困って犯行に及んだ可能性もある」とみて調べています。
一方、橋爪容疑者の中学校時代の友人は「当時は明るくて素直だった。驚いている」などと話しています。 中学校時代の友人: 「明るく楽しいやつではありましたね。ちょっと調子に乗るやつではあったので。悪い友達とつるんじゃうと道を踏み外しちゃうというのはあったのかなと、今思えばありますね」 捜査本部は今後、殺害方法や動機、経緯などを詳しく追及する方針です。