真偽はさておき、美しくも悲しいアランセーターの「伝説」。俳優・町田啓太の想いとは。
FROM EDITOR
アランセーターに限らず、服飾史を語る記述のなかには「眉唾」なエピソードが散見されます。かく言う僕も、駆け出し編集者のころに「アランセーターの編み柄は家紋のような役割を果たす……」みたいな原稿を書いてしまったことがありました(某服飾辞典をうのみにしてしまったのです)。当然、メディアにおいてデマの発信はご法度。だからこそ、作稿にあたり可能な限りきちんとリサーチをしますし、表現にも細心の注意を払います。その前提で、デマのなかにも頭ごなしに否定しにくいものもあるよなぁ……とも。今回紹介したアランセーターの脚色された伝説により、それまで貧しかったアラン諸島の経済がおおいに潤い、文化が守られ、島の女性たちの社会進出を後押ししたという側面もあるのですから。改めて、世界は単純ではないと心得、人間力を磨き、職責と向き合いたいと思います! アエラスタイルマガジン編集長[雑誌・タブロイド] 藤岡信吾 広告制作会社、編集プロダクションを経て、2014年に朝日新聞出版入社。アエラスタイルマガジン編集部に配属され、副編集長として主に表紙&スペシャルインタビュー企画、ファッション企画、広告タイアップ企画などを担当。2019年4月より雑誌・タブロイド版のアエラスタイルマガジン編集長に就任(引き続きWEB版の制作にも関与)。Voicy「アエラスタイルマガジンの談話室」にて、毎週金曜日に音声配信中! URL: https://voicy.jp/channel/3602 Photograph: Satoru Tada(Rooster) Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO) Hair & Make-up: KOHEY(HAKU) Edit & Text: Shingo Fujioka(AERA STYLE MAGAZINE)