メガネ21万3400円／クロムハーツ、ジャケット11万円／ユーゲン

老眼鏡愛用者のひとりとして声を大にして言いたい。ケースの出し入れが実に面倒であると。 ▶︎すべての写真を見る 例えば移動中に本を読みたいとき。バッグから老眼鏡を取り出すのが億劫で、まあいいかと裸眼で読み始める。案の定、文字の輪郭がぼやけていっこうに読み進まない。 ああ、読書量がめっきり減ったのはこの悪循環ゆえか……という不満を見事に解消してくれる逸品がこちら。クロムハーツのリーディンググラスである。

60年代のアメリカンヴィンテージを彷彿させるクラシックなデザインの中に、右テンプルのクロスモチーフが配されたクリップが絶妙なアクセント。

右テンプルに配置した装飾が最大の特徴。この部分が、ジャケットやTシャツの胸ポケに掛けるクリップになっているのだ。大人の雰囲気が漂う、黄色味がかったクリアフレームとべっ甲調のテンプルの組み合わせも渋い。 読みたいときにさっと取り出せて、ポケットに収めた姿も様になる。慣れ親しんだクロムハーツで新しい楽しみ方ができるというのも、何だかうれしい。 日常にそっと寄り添うジュエリーのように身に纏えば、お洒落もビジネス文書も細かいところまで見逃しナシ、という次第。 清水健吾＝写真　来田拓也＝スタイリング　加瀬友重＝文