人気ラーメン店オーナーボクサー高山涼深、青山功に2回KO勝ちで3度目の防衛 次戦は山口仁也の挑戦を受ける予定
プロボクシングの日本スーパーフライ級タイトルマッチが12日、東京・後楽園ホールで行われた。王者の高山涼深(すずみ、28)=ワタナベ=が、同級12位の青山功(35)=セレス=に2回3分6秒KO勝ち。3度目の防衛に成功した。 1回に左ボディーストレートをヒットし、右フックで効かせてラッシュをかけたが、青山はゴングに救われた。2回に左ストレートからの右フックでダウンを奪い、青山は何とか立ち上がったが10カウントを聞いた。高山は「練習していたパンチが当たったので良かった。ストレートの方が感触があって、右フックは当たっている感じはしなかった。1ラウンド目の左ボディーは練習していたのが当たった」と試合を振り返った。 当初は7月18日に行われる予定だったが、高山が7月13日に急性胃腸炎と診断され、中止となった。医師に2週間の安静加療を宣告され、約3週間後に再スタート。仕切り直しとなった一戦だった。 伯父は東洋太平洋2階級制覇の実績を持つ渡辺雄二(斉田)で、倒し屋だった伯父同様に、強打を武器にする。昨年8月に東京・品川区の所属ジム近くのラーメン店「中華蕎麦 無冠」のオーナーに就任。毎日約100人の客が来店する人気店を双子の弟で店長の涼杜(りょうと)さんと切り盛りしている。試合が決まってからの約1カ月半は涼杜さんに店を任せてボクシングに専念してきた。 次戦は来春の日本王者が指名試合を闘うチャンピオンカーニバルで、この日会場で視察していた同級2位の山口仁也(24)=三迫=の挑戦を受ける予定。「相手もサウスポーなので、気持ちを切り替えて練習していこうと思っています。日本、アジアでも敵なしぐらいまでいって、チャンスがあれば世界(戦)を」とさらに上を見据えた。 興行は動画配信サービスのFODプレミアムで独占生配信された。プロ戦績はIBF7位、WBA8位、WBO9位、WBC10位の高山が9戦9勝(8KO)、青山が28戦14勝(4KO)13敗1分け、山口が6戦5勝(2KO)1分け。(尾﨑陽介)