大型補強がチームを変える…巨人、史上最高のFA戦士5人
今シーズンは山﨑福也(オリックス)、西川龍馬(広島)らが国内FA権を行使し、市場の活発化が予想される。例年FA市場で最も積極的な動きを見せる球団が読売ジャイアンツだ。過去を振り返ると補強失敗となった事例もあるが、期待通り結果を残した選手も多くいる。今回は巨人史上最高のFA獲得選手を紹介する。
杉内俊哉
・出身地:福岡県 ・投打:左投左打 ・身長/体重:175㎝/82㎏ ・生年月日:1980年10月30日 ・ドラフト:2001年ドラフト3巡目 杉内俊哉は、背番号18を受け継ぎ、見事期待通りの活躍を見せた。 三菱重工長崎から福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)に入団しプロ入りを果たした杉内は、プロ2年目に2桁勝利を挙げ台頭。プロ4年目の2005年には26試合登板で18勝4敗、防御率2.11と圧倒的な成績をマーク。最多勝、最優秀防御率の投手二冠に加え、沢村賞に輝いた。その後も最多奪三振のタイトルを獲得するなど球界を代表する投手として活躍を続けた。 2011年オフにより高く評価してくれる球団を求め、FA宣言。巨人と4年契約を結び、桑田真澄が付けて以来空きとなっていた背番号18を受け継ぐなど大きな期待を受けた。移籍1年目にはいきなりノーヒットノーランを達成。シーズン通算では24試合に登板し、12勝4敗、172奪三振、防御率2.04と好成績をマーク。最多奪三振と最高勝率のタイトルを獲得する活躍で3年ぶりのリーグ優勝に貢献した。 翌年以降も2桁勝利を挙げ投手陣を牽引したが、2015年に股関節を手術。同年7月以来一軍のマウンドから遠ざかり、復活できないまま2018年に現役引退を表明した。それでも、巨人移籍後3年連続で2桁勝利を挙げ、リーグ3連覇の原動力となるなど、獲得は成功だったと言えるだろう。
小笠原道大
・出身地:千葉県 ・投打:右投左打 ・身長/体重:178㎝/84㎏ ・生年月日:1973年10月25日 ・ドラフト:1996年ドラフト3位 “ガッツ”の愛称で親しまれた小笠原道大。史上2人目となる両リーグで最優秀選手(MVP)を獲得する活躍をみせ、リーグ3連覇に導いた。 1996年ドラフトで日本ハムファイターズから3位指名を受けプロ入り。プロ3年目にレギュラーに定着すると、2002年、2003年と2年続けて首位打者を獲得。2006年には本塁打(32)、打点(100)の二冠に輝く活躍でMVPを受賞し、25年ぶりのリーグ優勝、日本一の立役者となった。 球界最高峰の呼び声も高かったスラッガーは2006年オフにFA権を行使し、巨人へ移籍。移籍1年目から中軸で打線を牽引し、いきなり打率.313、31本塁打、88打点と文句なしの成績をマーク。5年間優勝から遠ざかっていたチームをリーグ優勝へ導き、2年連続でMVPを受賞した。 その後も強力打線の中心となり、巨人移籍から4年続けて3割・30本塁打をクリアするなどリーグ3連覇の原動力となった。