中日・確実に厚くなった打線と選手層 二遊間は競争から固定、強化へ【2024最新メンバーリスト】
2024年を迎え、来るシーズンに向けた各球団の新たな陣容が見えてきた。12球団の最新メンバーリストを各チームの見どころとともにお届けする。 写真=BBM ※情報は1月7日現在 【選手データ】石川昂弥 プロフィール・通算成績
【2023年成績】セ6位 56勝82敗5分、勝率.406、チーム打率.234、チーム防御率3.08 チーム最大の課題でもある得点力アップに向け、このオフは野手を積極的に補強した。何よりも大きいのは巨人から大砲の中田翔を手に入れたことだ。四番の経験と実績は申し分なく、柱が決まったことで打線の流れができた。さらに新外国人としてメジャー通算40本塁打のディカーソンも獲得。昨年は四番を想定していたアキーノがまったくの期待外れ。ディカーソンには過度な重圧をかけることなく、まずは六番あたりでスタートさせ、可能ならクリーンアップを任せたいところ。左翼のポジションを大ベテランの大島洋平、ソフトバンクから移籍の上林誠知らと争うことになるが、3年目の鵜飼航丞、ブライト健太もいるとなれば、レギュラー確定と見られている中堅の岡林勇希、右翼の細川成也もウカウカしていられない。選手層は確実に厚くなった。 外野以上に競争が激しいのは二遊間だろう。センターラインを中心とした堅守の野球は最下位脱出には欠かせない。ルーキーを含めた若手、そこにカリステを含めた争いとなる。全員で競争と言えば聞こえはいいが、本命不在は気になるところで、今年も日替わりのようではいかにも苦しい。競争から固定、そして強化へと段階を踏んでもらいたい。 立浪和義監督はこの2年で大幅なテコ入れを行った。外部からの血を積極的に入れることでぬるま湯体質を一掃し、チーム改革を推し進めている。代打の切り札として巨人から中島宏之、阪神からは二遊間の控えとして山本泰寛を獲得。忘れがちだが、昨シーズン途中には日本ハムから宇佐見真吾、齋藤綱記のトレードにも踏み切っている。3年契約の3年目となる今年、それらが集大成として実を結ぶことになるのか。二軍監督だった片岡篤史をヘッドコーチに置き、固い絆で結ばれている井上一樹を二軍監督に呼び戻した。まさに背水の陣で臨む新シーズン。投手陣は今年も計算できるなら、打線と二遊間、そして指揮官の采配が3大ポイントとなりそうだ。