国立大学の文系学部見直し 背景に脱「ミニ東大」化
一方で国立大学側にも、世界的な大学間競争の激化や、「社会の要請に応える人材育成ができていないのではないか」といった経済界からの批判などに、危機感が高まっていたことも事実です。大学入試センター試験の廃止で話題になっている「高大接続改革」も、もともとは大学教育を変えるために、学生を送り出す高校教育と、その間にある大学入試も変えなければならない、という発想から始まったものでした。 法人化から10年が過ぎ、学部自治から学長のリーダーシップに基づく大学運営への移行を求める学校教育法と国立大学法人法の改正(2015年4月施行)などを経て、いよいよ脱「ミニ東大」が現実のものとして迫ってきているのです。 (渡辺敦司/教育ジャーナリスト)