中谷美紀主演の新ドラマ、リアルな「夫婦あるある」観て、我が振り直せる?
中谷美紀主演のドラマ「あなたには帰る家がある」(TBSテレビ系、金曜よる10時)は、2組の夫婦の日常に潜む不満やすれ違いなど誰もが共感できるリアルな生活を基にした大人の群像劇で、クスッと笑える「夫婦あるあるネタ」も満載。中谷と玉木宏、ユースケ・サンタマリアと木村多江、演技力に定評のある4人がそれぞれ夫婦を演じる。13日放送の第1回は平均視聴率9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまずまずの滑り出しとなった。
リアルな「夫婦あるある」でわが振り直せる?
原作は、直木賞作家・山本文緒氏による同名の長編小説で、不倫も描かれはするが、それに終始したドロドロした愛憎劇ではない。第1話では中谷演じる結婚13年目の主婦・佐藤真弓が、一人娘の学費などで圧迫された家計のため十数年ぶりに仕事復帰を決意する。悩みのタネは何事にも非協力的な夫・秀明(玉木)だ。本来なら家事も分担したいところだが、互いに思いをぶつけ合っても平行線。夫婦間に本格的なすきま風が吹き始める。そんな中、秀明は、自身が勤める住宅販売会社の客として茄子田太郎(ユースケ)と綾子(木村)夫妻と出会う。秀明は、真弓とは対照的に控えめで何事も耐え忍ぶ古風な綾子に魅力を感じ、惹かれ合うようになる。 観ていてまず思ったことは、いくら他人から見て円満そうに見える夫婦でも、内実はわからないということ。ちょっとした双方の考え方の食い違いで不平不満がたまり、すれ違うこともあるだろう。劇中で、秀明が真弓に対して不満を愚痴を言い、真弓も負けずに秀明に対して不満を爆発させる。話の内容を聞いていると、「ありだ、これもありだ」と思わず口に出てしまうような事柄が多く、リアル過ぎて思わず苦笑してしまったほどだ。 それもそのはずで、制作にあたっては夫婦像をよりリアルに描くために、仕事と家事の両立や、さらには子育て、夫との生活についてなど、100人以上の女性からアンケートをとって参考にしたという。 実際にケンカの真っ最中の夫婦が偶然このドラマを観たとしたら、人の振り見て我が振り直せではないが、夫婦あるある的な場面の連続に苦笑しながらも仲直りできそうな気配もある。ケンカしつつも何か繋がっている夫婦の絆が発見できそうなドラマになっている。夫婦で見続けるのも面白いドラマになりそうだ。