解説の大沢ケンジが予想。「メインは『殺し』のある雑賀。コーメインは重田がパウンドアウトで勝利」【PANCRASE】
勝敗予想①【メイン】キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ライト級 第8代KING OF PANCRASIST・アキラ vs.挑戦者・雑賀“ヤン坊”達也
PANCRASE 30周年記念大会Vol.3「PANCRASE 341」(3月31日、東京・立川ステージガーデン)で解説を務める和術慧舟會HEARTS主宰の大沢ケンジ氏によるタイトルマッチを含む5試合の勝敗予想と、ベテランvs.若手の注目カードの見どころ解説が同大会を配信するU-NEXTから届いた。なお大会の模様はU-NEXTで大会当日の13時から配信。パンクラスフェザー級王者の新居すぐるもゲスト解説に登場予定となっている。 ◆ ◆ ◆ ケンジ:アキラ選手の最近の試合ぶりを見ると、うまくタックルを混ぜて打撃でも行くという、完全なMMAスタイルですよね。石渡くんの指導で、偏りがなくなってオールラウンダーになっています。一方のヤン坊選手には右がある。ストレートもアッパーもキレます。前戦あたりからは組みもちゃんと対応しているのが見えるようになってきて、上も取れるし、自分からも四つで倒しに行こうとしたり。テイクダウンされてもリカバリーできるようになっているのを見て「おお、やるな!」と思っていました。自信もついてきていますよね。そうすると「はたしてテイクダウンの攻防で取れるか取れないか」になってきますが、アキラ選手は打ち合いの中で入っていけるので、ビビらずにしっかり近い距離から、入り方としては中に深く入っていけます。ヤン坊選手はワンチャンスを逃さずに一発ガチンと行けるから、打ち合いになってしまうとアキラ選手は分が悪いのではないかと思います。アキラ選手のフック系の何かがスコンと当たる可能性もあるけれど、打つ前の入り際とかにスコン!と右ストレートが炸裂!とか、ちょっと中に入ってきたところにアッパーをかます!とか、そういうフィニッシュのイメージが沸くのですよね。
──予想は……。 ケンジ:ヤン坊ですかね! いやあ、でもどうだろう、本当に難しいですね、アキラ選手からすれば、ぐちゃぐちゃにしていきたい。ちょっと後半バテそうな感じもしますしね、ヤン坊選手。あとはやっぱり、どんどんオールラウンダーとしてうまくなっていくなかで、アキラ選手の「怖さ」がどこにあるか、ですかね。上手に戦うことも大事だけれど、やっぱり「殺し」がないとダメだと思うんです。MMAって特に「この部分で勝負するとやられちゃう」というのが相手にあったら、たとえば「寝技の展開になってこの人にバックを取られたらやられてしまう」と思ったり「この人に下から足とられたらまずい」「アイツのパンチはヤバい」とか、一個「殺し」の要素があるとそれが相手へのストレスになって戦い方も変わってきます。逆に、そういうものがないと長期戦になったときに怖くなくなってしまうというのもあるんです。でもそれとは対照的に、相手の光をうまく消す戦いができるのはアキラ選手の良さだから、盾と矛の戦いのようだ(笑)。やっぱりこの試合は読みづらいですけど、長い時間のなかで「殺し」がある選手のほうにチャンスはより多く生まれるかなと。もし判定になるような展開なのだとすればアキラ選手でしょうけど、予想としてはヤン坊選手がそのチャンスを捕らえてフィニッシュする。というところに置こうと思います。そのうえで、2R以内に倒せなかったらアキラ選手に持っていかれるのではないでしょうか。慣れていない間に決めてしまわないと、本人もですが、ケージの外では石渡(伸太郎)くんがしっかり外から見極めてくるでしょうからね。
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