次のリーダーに選ばれるのは誰か。自民党総裁選が12日告示され、過去最多の9人が立候補しました。 　政治学が専門の崇城大学今井亮佑教授は、次のように見ています。 「立候補者が増えたことを反映して、多様性がある形になっているかなと思います。これまでの自民党では、党と内閣で要職を務めることが、総裁になる暗黙の条件みたいなところがあったんですけれども、今回は、条件を満たしている人から若手まで、多士済々の顔ぶれになったと思います」 　選挙戦の争点の1つ、政治とカネの問題から、党の信頼を回復するための改革については― 「候補者間でのアピール合戦に終わるのは意味がないと思います。自民党として、本気で生まれ変わるという姿勢を示すのであれば、アピールしあうのではなく、例えば、私が総裁になったら必ず実行します。という決意を示すと。それぐらいのことがないと、なかなか信頼回復にはつながらないと思います」 　一方で、政治とカネの問題以外にも重要な争点があると指摘します。 「例えば、税金の問題をどうするか。エネルギー、特に原子力発電の問題をどうするかとか、選択的夫婦別姓の問題をどうするかとか、今後の日本が取り組むべき課題をめぐる論戦が交わされるということになりますので、あまり政治とカネの問題に焦点をフォーカスしすぎて、大きな論点がぼやけてしまうのは望ましくないと思います」 　投票できる人は党員などに限られますが、自民党総裁選とあわせて、立憲民主党の代表戦を見ることも必要だと言います。 「例えば自民党候補者の間では、立場の違いがないんだけれども、立憲民主党との間では大きく差があるとか、自民党の候補者間でも立場の違いが大きい政策が見えてくると思うんですね。そうすると、自分としては自民党と立憲民主党、どっちが立場が近いとか、自民党の総裁候補の中で誰が立場が近いか、立憲民主党の代表候補の中で、誰が立場が近いか見えてくると思いますので、そういう評価をする機会として今回の両党の代表を選ぶ選挙を使うといいと思います」 今井亮佑さん 崇城大学総合教育センター教授・政治学専門、KABくまもとLive touchコメンテーター