入居者「もう少しで仕事が見つかるから待って」…その言葉を信じた挙句、1年間で72万円の家賃を踏み倒された大家が悟った、理不尽な〈日本の法律〉の実態
不動産投資において最大のリスクともいえる「家賃の滞納」。対策としては、家賃保証会社へ加入することで万が一の家賃滞納に対して家賃を保証してもらうことができますが、「しっかり内容を確認しておかないと、家賃保証を受けられないケースもある」と、不動産投資歴15年、家賃収入3億円超えの実績を誇る名取幸二氏と、一般社団法人マネー総合研究所所長の杉田卓哉氏はいいます。名取氏と杉田氏の著書『不動産投資 絶対にやってはいけない39の落とし穴』より、詳しくみていきましょう。 【早見表】3,000万円30年返済の住宅ローン…金利差による利息分
家賃保証会社を活用する
家賃滞納は不動産投資において最大のリスクです。滞納されて踏み倒された人も少なくありません。 家賃滞納や夜逃げの最終的な金銭的負担はオーナーにきます。家賃滞納が発生すると当然家賃収入が減少し、利益が減少します。不動産投資の初心者の中には、家賃滞納リスクを考えて「不動産投資はこわい……」と思う人もいるでしょう。 しかし、家賃滞納には対策があります。家賃保証会社へ加入することで、万が一の家賃滞納に対して家賃を保証してもらえるのが一般的になってきています。 昭和の時代なら、親戚や職場の上司などにお願いして保証人を立てたものでしたが、今は連帯保証人よりも家賃保証会社への加入が一般的です。 家賃保証会社の仕組みを説明すると、入居者は家賃保証会社と賃貸借保証契約を結びます。そうすることで、万が一の家賃滞納時にはオーナーへ支払う家賃を立て替えてもらえます。家賃滞納者を退去させるためには裁判を行う必要がありますが、そうした費用も保証してもらえます(契約内容による)。 注意点としては家賃保証会社によって契約内容が変わるため、しっかり内容を確認しておかないと、家賃保証を受けられないケースもあります。 たとえば、家賃が滞納されたらすぐ家賃保証会社に事故報告をしなくてはいけませんが、管理会社が連絡を怠っていて、規定の日数を超えてしまったという話も聞きます。 「〇〇日までに報告が必要」というのは、家賃保証会社によって変わってくる部分です。そのほか、どれだけの期間を家賃保証してくれるのかも会社により変わります。 そのほかオーナーチェンジ物件を購入した場合、古くからいる入居者は家賃保証会社ではなく、従来からの連帯保証人を付けていることがあります。 連帯保証人に保証能力があれば安心ですが、高齢者の入居者になると、連帯保証人も定年退職して支払い能力がなくなっている場合もあります。 そのような入居者に対しては、費用をオーナーが負担してでも、家賃保証会社へ加入してもらうことを検討すべきです。また、物件購入時にどの入居者が保証会社へ入っていないのか、しっかり契約を確認しておきましょう。