【GLORY】リング上で起きた乱闘事件についての声明「事件を調査中」「内部調査の結果と罰則の可能性はまもなく発表」
2024年3月9日(土・現地時間)オランダ・ゲレドームで開催された『GLORY Heavyweight Grand Prix』。50万ドルの賞金と“世界最強”の称号を懸けて行われたヘビー級グランプリ(8人制ワンナイトトーナメント)は、優勝候補本命でありGLORY史上最多の王座防衛記録(11回)を持つGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ)の優勝で幕を閉じた。 【写真】クリンチを多用したハチャブにイエローカードが提示されたのが事件の発端 そのヴァーホーベンのトーナメント準決勝で“事件”は起きた。ヴァーホーベンはナビル・ハチャブ(モロッコ)と準決勝を争い、ハチャブのクリンチ多用による減点1もあって30-26×5(GLORYはジャッジ5名)の大差で勝利、決勝進出を決めた。 しかし、その判定を待つ間に、ヴァーホーベンとハチャブのセコンドが揉め事となり、ハチャブのセコンドがヴァーホーベンにハイキックを見舞おうとしたことからヴァーホーベンが激怒。リング上には両陣営とGLORY関係者が大挙なだれ込んで大混乱となり、一時騒然となった。 ヴァーホーベンと揉めたのは、GLORYに参戦しているファイターのジャマール・ベン・サディック(ベルギー)。サディックは2011年3月にヴァーホーベンに2RでTKO勝ち。その後、ヴァーホーベンとは2度対戦して2度とも敗れた。今回のトーナメントに出場が打診されていたが、「私たちはジャマールの参戦を求めるファンの声に耳を傾け、彼に明確な条件で出場をオファーしたのです。最終的に彼は、準備不足を理由に出場を断念した」とGLORYから発表されている。 関係者によれば、2人はサディックのドーピングでの出場停止(2022年8月にドーピング検査で陽性反応が出たため15カ月間の出場停止処分となった)をめぐってのやり取りがあるなどして以前から仲が悪かったという。 それもあってか、ヴァーホーベンとハチャブの試合でハチャブの度重なるクリンチにイエローカードが出された(その前に警告もされていた)際に、ハチャブ陣営が「審判を買収したのか」と突っかかり、試合後もヴァーホーベンとサディックが言い合いに。 判定結果を待つ間に口論が繰り広げられ、そこでサディックがヴァーホーベンにハイキックを見舞おうとした(間に人が入ったため空振り)ことからヴァーホーベンが激怒。両陣営とGLORYスタッフがリングになだれ込む事件となり、揉め事はかなり長い時間続いた。 やっと判定結果が告げられ、ヴァーホーベンが決勝進出を果たすとマイクを向けられたヴァーホーベンは「アイツはレフェリーが俺を贔屓していると因縁をつけた。ジャマールは追放するべきだ。(トーナメントの最中の)選手に手を出すなんて許せない」と怒りをぶちまけた。 トーナメントの途中で起きた前代未聞の事件。リングに上がった人間の数は史上最多ではないかと思われるほどの大騒動となり、GLORYは11日(月)この事件に関しての声明を発表した。 「GLORYは現在土曜日夜に開催されたヘビー級グランプリ準決勝におけるリング内外での事件を調査しています。GLORYはすべてのアスリートとそのセコンド、チームに厳格な行動規範を設けています。内部調査の結果と罰則の可能性について最新情報をまもなく更新します」と、調査が終わり次第詳細を発表するとしている。 暴言と、当たらなかったとはいえ次の試合を控えている選手に暴力を振るおうとした行為は厳しく罰せられるべきだろう。
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