【阪神】「『優勝癖』を植え付けたい」秦雅夫新オーナーが藤川球児監督とV奪回から常勝軍団構築を目指す
阪神は13日、来年1月1日付で阪神電鉄会長兼球団会長の秦(しん)雅夫氏(67)が新たにオーナーに就任すると発表した。杉山健博オーナー(66)は退任する。秦次期オーナーは大阪市内の電鉄本社での会見で「身に余る大役、とても身の引き締まる思い。正直に申し上げますと、8年ほど前に電鉄の社長就任を引き受けた時よりもある意味、プレッシャーを感じている」と、本音をのぞかせた。 目指すは常勝軍団の構築だ。8年前に掲げた育成重視の編成方針を「不変」とし、生え抜き選手を核に据えた「骨太のチームづくり」を継続。外国人獲得などの短期的な補強も「必要」と支援は惜しまず、「甲子園の特性を踏まえた投手中心の守りの野球で勝つことを徹底し、『優勝癖』を植え付けたい」と指針を示した。 藤川新監督については「野球愛、阪神愛にあふれた方」と評価。「都度、機会をつくって」と連携を取りながら、チームを支える考えだ。22年12月に杉山氏が阪急電鉄出身者で初めてオーナーに就き、本来はオーナー職を兼務する会長職(秦氏)が代表権を持つ異例の2トップ体制になっていた。従来の形に戻るが、「阪急や阪神とかあまり考えたことがない」。球団創設90周年となる来季の2年ぶりVから、黄金期に導く。(小松 真也) 〇…22年オフの岡田前監督の復帰に伴って就任した杉山オーナーは、18年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一をつかんだ昨季の成果を口にした。「2年前に藤原前オーナーから『秦会長と力を合わせて二人三脚でなんとしても』と、オーナー職を拝命いたしました。これ以上ない喜びを分かち合えた」。2年間でのオーナー交代については「リーグ優勝」「勝つことが浸透した」「藤川新監督のもと、新体制でスタートする」の3点を理由に挙げた。
報知新聞社