名古屋新戦力MF徳元悠平「自分でもびっくり」圧巻3アシスト!J3スタートの苦労人「このチャンスを逃したくない」
[10.9 ルヴァン杯準決勝第1戦 横浜FM 1-3 名古屋 日産ス] 間違いなくマン・オブ・ザ・マッチだった。3年ぶりの決勝を目指して敵地での準決勝第1戦に乗り込んだ名古屋グランパスは開始3分、右サイドで獲得したCKをMF徳元悠平が蹴ると、ニアでMF椎橋慧也が頭で合わせる。先制に成功すると、同14分には今度は逆サイドから徳元が蹴ったCKをDF三國ケネディエブスが頭で決めてリードを広げた。 【写真】伊東純也ら欧州組9選手の秋冬コーデに大反響「黒髪もステキ」「これはずるい」「まじ俳優レベル」 そして後半31分、名古屋は左サイドから入れたスローインの戻しを受けた徳元が、ニアサイドに鋭いクロスを上げると、FW山岸祐也が頭に当てて流し込む。「自分でもびっくりしていますけど、自信を持って蹴ったからこそのボールだったと思います」。背番号55が3得点すべてをアシストして、決勝進出の可能性を大きく手繰り寄せた。 徳元は今夏、FC東京からレンタル移籍で加わった新戦力。ただ豊富な運動量で好守に安定感をもたらすと、早くも欠かせない戦力になろうとしている。長谷川健太監督もこの日の試合後の会見でフィットの速さに驚きを話したほどだ。 「でもまだまだ波があると思っている。たまたまだと思われないように結果を残さないといけない。もう一回練習からいいボールを蹴れるようにしたい。健太さんとも夏に入った割にはコミュニケーションが取れていると思う。健太さんが思うことをしっかりとやろうと思っているからこそ、信用して使ってもらっていると思います」 移籍がもたらす緊張感が、徳元にも刺激になっている様子だ。同じく左足のキック精度を武器とするDF山中亮輔を「本当に勝手にですけど、いいライバルだと思っている」と意識。「自信を持って蹴れていると思うので、そこはヤマ君に感謝です」と笑みを浮かべる。 沖縄県出身で、那覇西高から千葉県の城西国際大に進学。そしてプロ生活のスタートはJ3のFC琉球だった。ただ地道な努力で、J2、J1とステップアップを遂げてきた。初のJ1挑戦となったFC東京ではレギュラーとしての確固たる地位を築けなかったが、満を持してやってきた名古屋では手ごたえも感じることができている。もう一押し。“サッカー人生をかける”と思いを強くして半年間を過ごしているという。 「本当に下からやってきた身として、J3やJ2の選手に勇気を与えられると思う。僕もそういう選手を見て這い上がってきた。年齢関係なくやれば行けるぞというのはプレーで伝えられると思う。このチャンスを絶対に逃したくないなという気持ちで今日は戦いました。でもまだ前半が終わっただけ。しっかり後半、力強い仲間がいるホームで戦いたいと思います」