いざというときの鈴鹿央士”左右馬に惹かれる…怪しすぎる濱尾ノリタカの正体は?『嘘解きレトリック』第9話考察レビュー
鈴鹿央士&松本穂香がW主演を務めるドラマ『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)が放送中。本作は、借金まみれの貧乏探偵とウソを聞き分ける能力者の異色コンビによる、レトロモダン路地裏探偵活劇。今回は、第9話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 ※以下、『嘘解きレトリック』第9話のネタバレを含みます。ご注意ください。 【写真】ここぞという時の鈴鹿央士のギャップが堪らない…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ 『嘘解きレトリック』劇中カット一覧
永遠に会うことができなかった最愛の娘
「2人のどちらが、本物の依里の子か見極めてほしいの」 『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)第9話で、左右馬(鈴鹿央士)と鹿乃子(松本穂香)は、久(余貴美子)のニセモノの孫を見抜くことになった。 というのも、久の娘である依里(吉田美佳子)は、25年前に書生の乙吉(濱田和馬)と駆け落ちをしてから、一度も実家に帰っていなかったらしい。もちろん、久も娘に会いたい気持ちがあったが、夫のせいで探すことができなかった。 そんななか、夫が急な病で他界。書斎を整理しているときに、依里の駆け落ち後を調査した書類が見つかった。そこに記されていたのは、依里が小さな町で“山岡鶴子”を名乗って暮らしていたことと、子どもを産んだあとに命を落としてしまったこと。 久の夫も、依里がどうしているのかを知っていたのなら、久に教えてあげればよかったのに…と思うが、“娘は死んでいる”と思うよりも、“娘がどこかで元気に生きているはずだ”と思いながら生きていく方が、妻にとってはいいと考えたのだろうか。 それにしても、最愛の娘と会うことができないまま、永遠に離ればなれになってしまった久の心情を考えると、胸が痛む。駆け落ちをしてから、依里はずっと両親に対して罪悪感を抱きながら生きていたはずだ。しかし、大好きな彼と一緒にいるためには、そうするしかなかった。 心のどこかでは、久もそんな依里の気持ちが分かっていたのだろう。でも、もう「大丈夫だよ」「許しているからね」と声をかけてあげることはできない。そんなとき、依里に子どもがいると知れば、会ってみたいと思う気持ちも分かる。