ロシア反体制派本部に「コスプレ美女集団」が乱入… “嫌がらせ”で確信した「トランプ」との関係
コスプレ美女のインスタから副首相の汚職が発覚
状況は一変した。副首相の姿が映し出されたのはほんの2~3秒で、その他には声が数秒聞こえてきたくらいだった。しかしうちの調査員は抜かりない。プリホチコ(副首相)は国際関係の分野で非常に影響力のある人物だ。ボリス・エリツィン大統領の補佐官を振り出しに、プーチンに仕えた後、メドベージェフ政権の司令塔役を担った。 そのプリホチコが動画では、オリガルヒのデリパスカと豪華クルーザーに乗り込み、10人ほどのデートクラブ嬢をはべらせている。まるで教科書から抜き出したかのような、典型的な汚職のパターンだ。私たちがこの件を動画にまとめて投稿したところ、1000万を超える人たちが視聴した。 デリパスカ(オリガルヒ)とプリホチコ(副首相)の会話音声は途切れ途切れの短いものだったが、二人がロシアと米国の関係について話し合っていることがわかった。特に、国務次官補欧州・ユーラシア担当のビクトリア・ヌーランドについて話していたのである。 動画を投稿する直前、米国では、ドナルド・トランプの選挙対策本部長であるポール・マナフォートが、選挙戦の最新情報をデリパスカに教える見返りとして、同氏から何百万ドルという大金を受け取っていたことがニュースになっていた。ロシアの米国大統領選介入を示す証拠の一つになるからだ。 しかし私は当時、この話は何となくおかしいと疑念を抱いていた。単なる噂話に過ぎないのではないか。そもそもデリパスカがプーチンと関係があるとは到底思えない。 突然、ピンときた。そうか、プーチン政権関係者がクルーザーに同乗しており、そこでの話を何も漏らさず聞いていたに違いない。セクシーガールたちが事務所に乱入してくれたおかげで、まさにロシア版ウォーターゲート事件を目の当たりにしたのだ。しかしながらロシア版は、本物のウォーターゲート事件と違い、関係者に何の影響ももたらさなかった。それを忘れてはならない。 いずれにせよ、クレムリンは私たちを潰そうと最善を尽くしたものの、その計画はうまくいかなかった。攻撃すればするほど私たちの株が上がり、支援者の数も増加しただけだ。