居酒屋での食塩摂取量が気になります…
管理栄養士さんに減塩方法を聞きました!
糖尿病のある人の約50 %は、高血圧症を併存しているとされています。高血圧症は動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞などの原因となるため、高血圧症があると「1日の食塩摂取量を6gに抑えましょう」などと指導されていると思います。とはいえ、外食するとどうしても食塩摂取量は多くなり、目標量を超えてしまいます。 「じゃあ居酒屋なんて行けないじゃん!」という方に向けて、管理栄養士さんから居酒屋での減塩方法について教えてもらいます。 「さかえ」2023年2月号で取り上げた居酒屋のメニュー例では、「何も考えずに居酒屋で食べた場合」の食塩摂取量は、1回の食事で9.1gでした。これは日本人女性の1日当たりの食塩摂取量に相当します(男性は11g)。糖質・エネルギーを考慮してお勧めした「海鮮居酒屋のメニュー」でも食塩相当量は7.9gとなり、かなりの量です。
食塩摂取量を抑えるコツはありますか?
管理栄養士 「ドレッシングでは、マヨネーズやごまドレッシングなど、比較的食塩相当量の少ないものを選んだり、別添えにして量を調整するといいですよ(表)。刺し身に付けるしょうゆ(3gで食塩相当量0.5g)は、小鉢に入れ、しそやわさびなどの香辛料を使うと量を減らすことができます。しょうゆの代わりにぽん酢しょうゆ(3gで食塩相当量0.2g)にするのも減塩対策になります」
居酒屋では食塩摂取量が多くなりがちです…
「塩分をとりすぎたと思ったら、翌日からまた気を付ければいいですよ。多少の注意を心掛けながら、食事を楽しんでください。大事なのは、居酒屋などへの外食が2日、3日と続かないことです」
普段から気を付けることは?
「めん類のスープは飲まない、しょうゆやソースは『かける』より『付ける』、練り製品や加工食品(ハム・ソーセージ)は控える、食塩の入ってない『だし』を使って味付けする、梅干し、漬物をとりすぎないようにすることですね」 食塩摂取量に注意している方も、体に負担のないように普段の減塩生活は継続しつつ、メリハリをつけて居酒屋を楽しんでくださいね。 【お話を聞いた人】 浜松医科大学医学部附属病院 栄養部 渡邉 潤/朝比奈 涼子/夏目 裕子/伊藤 碧(敬称略) 釣谷大輔(つりや だいすけ) 浜松医科大学第二内科 内分泌・代謝内科 *『月刊糖尿病ライフさかえ 2023年3月号』「居酒屋メニューだって楽しみたい!」より