高田馬場ラーメン組合が「竈 KAMADO 復活祭」 当時の味を令和バージョンで
高田馬場ラーメン組合(以下、組合)が「竈 KAMADO 復活祭」を11月24日、さかえ通りにある「つけ麺屋 ひまわり」(新宿区高田馬場3)で行った。(高田馬場経済新聞) 【写真】提供した「竈 KAMADO 復活祭特製 くんたまチャーシューメン」 ラーメン激戦区といわれる高田馬場・早稲田をラーメンの街として盛り上げていきたいとの思いで、エリア内のラーメン店有志が2010(平成22)年に結成した同団体。店舗間の交流促進や食べ歩きイベント、限定メニューの提供などを行っている。 「竈」は1999(平成11)年、店主の清水博丈さんが、大久保百人町にオープンした店。魚介と豚骨のダブルスープや燻製(くんせい)煮卵「くんたま」などで、ラーメンファンから「一世を風靡(ふうび)した」と言われる店。その後、歌舞伎町への展開し、2009(平成21)年の一時閉店を経て、明治通り沿いに店を移転したが、2018(平成30)年に閉店した。 組合に加入する「らぁ麺やまぐち」の店主・山口裕史さんの発案がきっかけになった今回の取り組み。組合員だったり、過去に組合でつながりがあったりした「つけ麺屋ひまわり」「らぁ麺やまぐち」(新宿区西早稲田1)、「麺屋宗」(高田馬場1)、「我羅奢(がらしゃ)」(現在は閉店)、「輝道家」(中野区、千代田区)、「味一」(西東京市)の店主のほか、清水さんの下で修業した「暖だん」(愛知県)の店主ら弟子3人が駆け付け、限定メニュー「竈 KAMADO 復活祭特製 くんたまチャーシューメン」を提供した。 清水さんの手元に当時のスープのレシピがなかったため、清水さんの下で修業した人が持っていたレシピを基に、当時の味を令和バージョンとして再現。麺は板橋大栄食品の特製麺を使った。「らぁ麺やまぐち」「つけ麺屋ひまわり」「麺屋宗」「我羅奢」のチャーシュー4種をトッピング。当時は固ゆでだった「くんたま」は、「竈」の燻製釜を引き継いだラーメン店「鷹流」(高田馬場4)で仕込み、半熟にして提供した。「組合のつながりで、閉店する時に鷹流さんに釜を引き継いでもらっていた」(清水さん)という。 11時からの営業だったが、9時30分には行列ができ始め、オープン時には約50人が行列した。待ち時間には、「竈」の看板を持って客が記念撮影できるようにするファンサービスも。創業時の常連客や「竈」ファンだった人が多く来店し、清水さんとの再開を喜ぶ姿や昔話に花を咲かせる様子が見られた。15時には用意した160杯が完売した。 営業を終え、清水さんは「組合は規模の大小に関係なく、お互いをリスペクトし、敬意を払っている姿勢の人たちばかりで、とても過ごしやすいと思っていた。組合の皆さんのおかげで実現できた企画。昔の味の良さを再認識させてもらえる機会にもなった」と笑顔を見せた。 山口さんは「組合として久々のイベントだったが、多くの人に集まってもらえて良かった」と話す。
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