長野県木曽郡 SDGs未来都市に 塩尻・阿智・中津川と連携 内閣府選定 観光振興を支援
長野県木曽郡6町村や塩尻市、下伊那郡阿智村、岐阜県中津川市の9市町村が、内閣府から「広域連携SDGs未来都市」に選ばれた。小規模自治体などが連携して取り組む持続可能なまちづくりの事業に、内閣府が支援をする。9市町村は昨年発足させたSDGs推進協議会で連携し、令和8年度までの計画で、自然や文化などの共通資源を生かした観光振興事業に取り組む。 中津川市にリニア中央新幹線の岐阜県駅(仮称)が開設を予定される中、「リニア時代に備えた持続可能なスローツーリズム構築事業」を掲げた。森林をはじめ圏域内の自然をゆっくりと味わえる観光形式を整備し、体験や滞在をする旅行者を増やすことを目指す。 デジタル観光マップの作成・運用を予定し、情報発信する。観光客の動向調査や結果に応じた施策立案、圏域内の周遊ツアー造成など五つの事業を行う。現在は委託事業者の選定などを進めている。 内閣府が事業費の3分の2(上限1500万円)を補助し、有識者でつくる検討会が継続的な助言を行う。5月28日に本年度の選定結果が発表された。県内の自治体が選ばれるのは初めて。 8年度までの計画を「土台」に、長期的な取り組みとしたい方針だ。推進協議会副会長の向井裕明・南木曽町長は「県をまたぐ大きな連携となるが、自然や街道などのつながりを生かし、力を合わせて地域の活性化につなげていきたい」と話す。
市民タイムス