医学部生アンケートで判明「立派な子ども部屋」は不要だった…「最も勉強に集中できた場所」意外な1位は
■家が荒れていると家族仲も荒れている 次にリビングダイニングについても見てみましょう。リビングダイニングは、子どもにとって家族が集まる場所以外にも、前述のように「勉強をする」場所など、子どもの成長にとって大切な場所です。ですので、このリビングダイニングが散らかっていたり、家具を置きすぎて狭くなったりすれば、家族が集まる場所として機能しにくくなり、さまざまな問題を生みます。 実際に私の事務所に住まいのご相談に来る方の多くは「家が荒れている」と同時に、子どもが勉強しない、親の言うことを全く聞かない、親子の会話がなく子ども部屋にひきこもりがちなど「家族仲も荒れている」状態の方が多いように感じます。 一方、医学部生に聞いた「自宅で一番好きな場所」としては「リビングダイニング」が49%と「自分だけの部屋」の31%を差し置いて1位になっています(図表9)。その理由として「テレビなどの娯楽もあり、こたつやペットなど安らげる環境もあり、1番落ち着く場所だから」(茨城県/女性/現役)「家族で団らんしたいから」(東京都/女性/現役)「リラックスできる場所だから」(東京都/女性/現役)「みんながいるから」(千葉県/女性/現役)「家族と話す時が一番落ち着くから」神奈川県/女性/現役)など、家族仲が良く親子の信頼関係が成り立っている意見が目立ちます。 ■エリートが育つ住まいの肝はリビングダイニング また「自宅に必ず必要だと思う部屋(トイレ/浴室を除く)を1つだけ選んでください」の質問には、63%と過半数の学生がリビングダイニングをあげており、「自分だけの部屋」24%との差が明確に出ています。つまり「家族とのコミュニケーション」が何よりも大切だと感じている学生が多く、自分や家族を大切に思う能力が育っていることがわかります(図表10)。 このことから、エリートが育つ住まいにはリビングダイニングが大変重要であり、家具配置は「家族が集まりやすい」「リラックスできる」ことを優先してプランすることが大切です。