宇多田ヒカルがウェイトレス姿でカメオ出演する貴重映像も<HERO>
今や、最近放送された新作から一昔前のエンタメ作品でも、好きな時間に見たり持ち歩いて楽しめたりする時代。2024年4月からのFODでは人気のフジテレビドラマを毎月5作品分、FOD・TVerにて毎日無料公開する「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中。対象作品のひとつ、木村拓哉主演「HERO」第1話は8月6日火曜まで無料公開されており、当時の大ヒット作を振り返ることができる。 【写真】2014年「HERO」第2シリーズでは北川景子が麻木事務官を演じた ■木村“久利生”と飯島“江里子”の食事シーンに宇多田が現れる 2001年1月期に放送された「HERO」は、元不良で中卒、大検を受け、司法試験に合格し検事になった久利生公平(木村)が青森から東京地検の城西支部の刑事部に赴任するところから始まる群像劇。平均視聴率は34.3%を記録し、宇多田ヒカルの主題歌「Can You Keep A Secret?」 も作品にマッチして大流行となった。 「HERO」第8話「過去を知る女」では、宇多田ヒカルが特別出演したことも話題に。久利生と昔馴染みの弁護士・巽江里子(飯島直子)がレストランで食事をする場面で、ウェイトレス役の宇多田が「失礼しまーす」と水を注ぎに来るシーンである。7月28日まで無料公開中なので、23年前の宇多田の可愛らしい姿を見ることができる。 ■働く者たちの正直な気持ちにスポットを当てる ひとつ前のエピソード、第7話「君に会えてよかった」では縁の下の力持ち的な職業である事務官たちの悲喜こもごもが描かれる。検事にこき使われて愚痴を漏らす末次(小日向文世)や遠藤(八嶋智人)らの前に、新しい事務官・正木(金田昭夫)が転勤してくる。 しかし、正木は、「一生こき使われるなんて」と事務官に見切りをつけ、クレープ屋を開く計画を持っていた。芝山(阿部寛)や江上(勝村政信)から、厳しい仕事を申しつけられる末次や遠藤は、正木の話に共鳴。雨宮(松たか子)は、副検事の任用試験を受けたいと願うが、事務官経験十年以上が受験資格。牛丸(角野卓造)になんとか試験を受けられるよう頼み込む。 久利生は、電車内での痴漢事件を調べていた。被疑者は、大手貿易会社の専務の綿貫(寺田農)。弁護士に教わったとおり、綿貫は容疑を否認。専務の運転手、秘書らも口裏を合わせていたが、久利生は地道な捜査で専務を追い詰めていく。 どんな職に就いていたとしても、ストレスが溜まり嫌気が差すときがある。サポートする側の仕事にも、される側にも言い分があり、働く人それぞれの気持ちがあるという細やかな視点が描かれているのが「HERO」の良さ。久利生が専務の痴漢容疑を問い詰めていった際に、運転手や秘書といった“縁の下の力持ち”である者たちの正直な気持ちが爆発するところが第7話の見どころである。