ええ、レクサスのエアバッグがバッグになんの!? トヨタのリサイクル術が神すぎる
■端材や廃材と分からずとも、売れるモノを作りたい!
イベント当日、商品説明をしてくれたトヨタ自動車新事業企画部の中村主幹は、アップサイクル製品に対する思いを、次のように話す。 「アップサイクルは、新車の製造工程で多くのゴミが出ていることを知り、『こんなに良いものを、こんなに捨ててるのマジか』という気づきから立ち上がった事業です。まだまだスタートをしたばかりで、手探りの状態。これからも、社内だけでなく世の中から多くのアイデアをいただきながら、進化させていきます。生まれた製品が、アップサイクル製品とわからなくても売れるくらいのものを作りたい。それが今の目標です。」 傷やマーキングの跡など、製造過程で生じる様々なモノを、製品の特長として表に出す。それを、自動車製造工程で生まれた「アート」と考えれば、また製品に深みが出てくるだろう。 筆者は手に取ったペンケースとカードケースが愛おしくなり、購入した。製品それぞれに、異なる表情があって、硬さや色味などの違いを楽しめるのも、アップサイクル製品ならではだ。
■素材だって文句なし、話のネタにもなっちゃうかも?
そして使っていてわかることは、元が自動車用部品だからこそ、「軽くて丈夫」ということ。「私、レクサス持ってます」なんて言いながら、カードケースを出すのも、話の種として面白いと思う。 個人的には、トヨタ販売店で使われている営業マンのネームプレートが、全部アップサイクルのIDカードホルダーになってほしいと願う。 特に革製品は非常にいい質感で、レクサスコレクションの中に入っていても、何ら違和感がないくらいだ。 自動車製造過程では、他にも多くの廃材・端材が出てくる。トヨタは、革やナイロン布以外にも、色々なものがアップサイクルできないかと、日夜試作を繰り返しているという。 目指す先は、「モッタイナイ」が「もっといい」に変わり続ける未来だ。