「ひなの努力に私からは金メダルを贈りたい」卓球・早田ひなと10年間歩んだ石田大輔専属コーチが退任 パリ五輪では早田の銅に共に涙
Tリーグ・日本生命レッドエルフは30日、早田ひな選手の専属コーチである石田大輔コーチが退任することを発表しました。 石田コーチは元々スポーツ関係の会社に勤めていましたが、早田選手が中学2年時に優勝した全国大会決勝の試合を見て「これは世界で戦える選手かもしれない」と感動し、退職を決意。その後、早田選手の専属コーチとして、早田選手の中学時代から指導を続けてきました。 2016年からオリンピックでのメダル獲得を目標に指導を続けてきたという石田コーチ。今回のパリオリンピックで早田選手がシングルスで銅メダル、団体で銀メダルを獲得したことで、目標達成での退任となったということです。早田選手はパリ五輪シングルスで、痛む左手をテーピングと痛み止めの服用で乗り切り銅メダルを獲得。石田コーチと共に涙を流し喜びました。 退任に際し、石田コーチは「早田ひなという素晴らしい才能を持った選手のコーチになって10年間。私の父と母が4歳の時から10年間大切に育ててきた選手のコーチを引き継ぐこと、ボールセンス、身体能力、そしてもっとも重要な努力する才能を持った選手であるということで責任を感じていましたが、毎日が楽しく刺激的であっという間の素晴らしい旅路だったように思います。その間、多くの方々に早田と、私までもあたたかいご声援を頂きまして本当にありがとうございました。お陰様でタッグを組んで10年目、私達の集大成として覚悟を持って臨んだオリンピックという夢の舞台で2つのメダルを獲得する事ができました。金には届きませんでしたが、ひなの如何なる時もコツコツと積み上げていく努力に私からは金メダルを贈りたいと思います。私自身はこれからは皆さんと一緒に『早田ひな』というアスリートの快進撃を人生の楽しみのひとつとしていきたいと思います。10年間本当にありがとうございました」とチームを通じコメントを残しました。 また、早田選手は「皆様、いつも温かい応援をいただきありがとうございます。パリオリピックを終えて一番感謝しているのは、これまで10年間一番近くで私を支えてくださった石田大輔コーチです。本当に10年間という長い間、私の小さい頃からの夢でもあったオリンピック出場、そしてメダル獲得までの長い道のりを全力でサポートしていただき有難うございました。今回のパリオリンピックに関しても石田コーチが居なければあの時あの場面を乗り越える事が出来なかったと思います。『10年間の恩返しをこのオリンピックの舞台で出来なくてどうするんだ』という気持ちが最後まで諦めず戦いきるパワーに繋がったと思い、あの時のベンチでの笑顔や涙はきっと私たち2人にしか分からない特別な感情で特別な時間だったと思います。最後になりますが大輔先生、10年間本当に有難うございました。ここからの競技人生も大輔先生に教わったどんな時も楽しみながら前を向いて頑張るという事を忘れずに新しい目標に向かって挑戦を続けていきたいと思います。必ず復活しますので見守っていてください!」と感謝をつづりました。