【6年ぶり復活】「細身セクシー回帰もファンタジーブラは封印…」ヴィクトリアズ・シークレットが見せた“現実”
セクシーモデル軍団でおなじみのヴィクトリアズ・シークレットが帰ってきた。BLACKPINKのリサら音楽スターを迎え、6年ぶりに名物ショーの中継が復活したのだ。多様性ブームによって凋落したと言われるこの下着ブランド、通称ヴィクシーは、30年以上にわたり女性の夢を反映してきた歴史も持っている。 【画像】復活を期待する声もあったが、ショーには出演しなかったミランダ・カー 「ファンタジー」を掲げるヴィクトリアズ・シークレットは、男性の夢として始まった。1970年代のアメリカで、ある男性が妻のために下着を買いに行くと、店員から怪訝な態度をとられて不愉快な気持ちになった。この体験から、夫婦で「男性客向けの女性ランジェリー店」を開店。架空の女店主ヴィクトリアによる娼館のようなコンセプトだったと言われている。 1980年代、小売業界の帝王レス・ウェクスナーに買収されると、女性客向けに全国展開が強化されていく。性的イメージが批判も集めたものの、ブランド側は「女性はセクシーなランジェリーに自信をもらう」と力説した。 意外にも、ヴィクトリアズ・シークレットは女性の夢として大ヒットした。それまで、アメリカの下着は、簡素なものばかりで、セクシーなものは高価か低品質だった。中間価格帯を突いたヴィクシーは「大衆向けおしゃれ下着」市場を切り拓き、カップを上げる「盛りブラ」等をヒットさせていったのだ。1990年代から2000年代にかけて、世の中でセクシー細身ブームが起きたこともプラスにはたらいた。 ヴィクシー人気ではずせないのが、2001年から全国放送された豪華絢爛なファッションショー。日本でも人気になったミランダ・カーなどの選抜モデルたちは、特別に「エンジェル」と呼ばれた。大きな羽根をつけて歩くのが恒例で、そのうち一人がダイヤモンドなどをちりばめた数億円級の「ファンタジーブラ」を着用したりする。こうした階級制のようなイメージは「エンジェル」を世界一のセクシー美女集団に見せた。色気と細身の両方を課せられるモデル側も「ショーの9日前から固形物を摂取しない」といったエピソードを明かしていき、尊敬を集めていった。