フリーアナウンサー、秋元玲奈さんがクリスマスシーズンのロンドンで感じた最大の魅力
アナウンサー・秋元玲奈さんが30年ぶりに移住したロンドンから送る英国滞在ダイアリー。フェスティブなムードに包まれる12月のロンドン。もみの木やギフト、讃美歌の歌声などクリスマスムードに包まれるこの時期に感じたこととは。 【写真】ロンドンのクリスマスを楽しむ秋元玲奈さん
12月のロンドンは夕方4時には日が暮れる。寒く、雨で暗い日も多いが、1 年で最も活気に溢れている。街中がクリスマスイルミネーションで彩られ、夜は一層華やかに輝く。人出も多く、クリスマスに向けた買い出し客でデパートや繁華街は常に賑わっている。友人からは、夏のロンドンは日も長く、天気も良いけど、冬は暗くて気が滅入るかもしれないと聞かされていたが、意外にも私は冬のロンドンが1番好きだ。特にクリスマスシーズンはクリスマスを理由に友人と会う機会も増え、街も人もみんなフェスティブな雰囲気で魅了される。
イギリスでは、クリスマスの4週間前の日曜日をアドベントサンデーと呼ぶ。この日からいよいよクリスマスに向けてのカウントダウンが始まり、本格的なクリスマスシーズンの到来である。ツリーを飾りはじめるのもこの時期が一般的。アドベントサンデーが近づくとスーパーなどにも沢山のもみの木が並び、ネットに包まれた大きなもみの木を脇に抱え颯爽と街を歩く人を見かけるのもまたホリデーシーズンならではの風景で趣きがある。
各地で開かれるクリスマスマーケットでは、ムルドワインを片手にツリーに飾るデコレーションなどの買い物をする人で大賑わいだ。店には、クリスマスハンパーと呼ばれる大きなバスケットに入ったワインやお菓子の詰め合わせが沢山並ぶのもこの時期。イギリスの伝統的なクリスマスギフトで、ホリデーシーズンを楽しく過ごせるようにという思いを込めて、お菓子やおつまみなどが入ったセットを親しい人に贈るのだ。 長男の学校ではクラスの友達みんなにクリスマスカードとちょっとしたクリスマスプレゼントを贈る習慣がある。親達は先生達にクリスマスの贈り物をする。私は去年、ママ友達からカードやプレゼントを沢山もらい驚いた。キリスト教の国にとって、この時期は1年で最も大切な時で、互いを思いやり、労いの意味を込めてカードやプレゼントを贈る文化が日本以上に根付いている。種類も豊富でお洒落なハンパーやクリスマスギフト選びはこの時期の楽しみの一つでもある。