シニア世代の生活費は月3～4万円の赤字

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支　2023年（令和5年）平均結果の概要」によると、65歳以上二人以上世帯では、毎月の生活費に約25万1000円、単身世帯では約14万5000円かかっています。 ●シニア世代の家計収支:二人以上世帯・単身世帯 下表は、二人以上世帯と単身世帯それぞれの1ヵ月の収支をまとめたものです。 　65歳以上・二人以上世帯の家計収支 　・収入:24万4580円 　・可処分所得:21万3042円 　・支出:25万959円 　・1ヵ月の収支:▲3万7917円 　65歳以上・単身世帯の家計収支 　・収入:12万6905円 　・可処分所得:11万4663円 　・支出:14万5430円 　・1ヵ月の収支:▲3万767円 二人以上世帯では、収入が24万4580円で、そこから社会保険料や税金が控除され、手取り額となる「可処分所得」は21万3042円になります。生活費に25万959円かかるため、可処分所得から差し引くと、3万7917円の赤字です。 単身世帯では、収入が12万6905円でそこから社会保険料や税金が控除され、可処分所得は11万4663円になります。生活費に14万5430円かかるため、毎月3万767円の赤字となっています。 ●シニア世代の支出の内訳:二人以上世帯・単身世帯 下表は、二人以上世帯と単身世帯それぞれの1ヵ月の支出内訳です。 　65歳以上・二人以上世帯の支出内訳 　・食料:7万2930円 　・住居:1万6827円 　・光熱・水道:2万2422円 　・家具・家事用品:1万477円 　・被服及び履物:5159円 　・保険医療:1万6879円 　・交通・通信:3万729円 　・教育:5円 　・教養娯楽:2万4690円 　・その他の消費支出:5万839円 二人以上世帯の生活費の内訳を見ると、最も多いのが食料費で約3割を占めており、次いで交通・通信費、教養娯楽費などが多くなっています。 ●65歳以上・単身世帯の支出内訳 　・食料:4万103円 　・住居:1万2564円 　・光熱・水道:1万4436円 　・家具・家事用品:5923円 　・被服及び履物:3241円 　・保健医療:7981円 　・交通・通信:1万5086円 　・教養娯楽:1万5277円 　・その他の消費支出:3万821円 単身世帯でも食料費が最も多く、次いで教養娯楽費、交通・通信費となっています。 二人以上世帯・単身世帯ともに、毎月平均3～4万円の赤字という状況ですが、生活費の不足分は貯蓄を取り崩すなどでカバーしていることが考えられます。 では、70歳代の平均貯蓄額はどのくらいなのでしょうか。