【無自覚な首のコリ、スマホ首に要注意】肩コリも予防!首の横を心地よく伸ばす「斜角筋ストレッチ」
頭だけが不自然に前に突き出ているスマホ首(ストレートネック)。肩こりなど体の不調を招くだけでなく、見た目も気になります。スマホ首による肩こりや首こりを予防・改善するストレッチを紹介します。 *写真で詳しいやり方を見る→首の横を心地よく伸ばす「斜角筋ストレッチ」 ■スマホ首ってどんな状態? スマホ首とはいわゆるストレートネックのこと。本来私たちの首の骨(頸椎)は、7つの椎骨が緩やかなカーブを描くように積み重なっています。それがカーブを描くことなく、真っ直ぐになってしまった状態がストレートネックです。 ■■ストレートネックの原因は「うつむき姿勢」 ストレートネックになってしまう原因は、前かがみでうつむく姿勢が長時間続くことにあります。特に現代人に多いのが、スマートフォンを見る際の頭が前に突き出している状態。また長時間パソコンを使用する時も、姿勢に気をつけていないとストレートネックを増長させます。 ■スマホ首は様々な不調を招く 私たちの頭の重さは体重の約10%程度あります。そんな重い頭を私たちは、常に背骨の上に乗せて、安定させた状態で様々な動作を行っています。そこで役に立っているのが首のカーブ。首のカーブがあることで、頭の重さや衝撃を分散させているのです。 ところがストレートネックになってしまうと、頭が前に引っ張られるため、首の裏側や肩~背中の筋肉に負担がかかるようになります。これが首こりや背中の張りの原因となり、頭痛やめまいといった症状にまでつながっていってしまうのです。 また、背骨には神経が通っています。ストレートネックの姿勢は神経を通る隙間を圧迫する場合もあります。その結果、広範囲で筋肉の痛みや痺れにつながる場合も。放っておくと椎間板ヘルニアや首の骨の変形につながるおそれもあります。 ■■スマホ首を予防・改善するには スマホ首にならないためには、できるだけ姿勢を正し、悪い姿勢を長時間続けないようにすることが大切です。日常生活の中でも以下のことを意識してみてください。 ・スマートフォンやパソコン画面を見る時の姿勢に気をつける:画面を目の高さに合わせる ・首や肩を冷えから守る:寒くなると首肩に力が入りやすいので、衣類で温めたり、湯船に浸かって冷えないようにする ・枕の高さを調整する:枕が高いと頭が前に突き出された状態になるため、自分に合った高さのものを使う ■ほぐしやストレッチで不調を緩和しよう 緊張して固くなっている筋肉をほぐすことで、首から頭部への血流が改善します。さらにストレッチを組み合わせると、首こりや痛み、痺れも緩和させることができます。動かす時は無理に引っ張ったり、無理やり大きく動かさず、固くなった部位を優しくときほぐすイメージで実践してみてください。 ■■斜角筋をほぐして首こり肩こりをケア ストレートネックを引き起こす原因となる筋肉は様々です。今回は、縮んで固くなることでストレートネックを引き起こす筋肉の一つ、斜角筋をストレッチしていきましょう。 斜角筋群は、私たちの首の骨と肋骨をつないでいる筋肉で、前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋から構成されています。首のやや前側と横側についている筋肉ですが、ここが固くなると頭を前に引っ張ろうとします。 今回紹介するストレッチは、固くなった斜角筋を、無理なくしっかり伸ばしていくものです。 (1) 右腕を後ろに回して右肩甲骨を背中の中心に寄せる。左手を右鎖骨の延長上に置いて、右肩をやや後ろに押す。 (2) 息を吐きながら頭を左に倒す。首の横側が気持ち良く伸びているところでキープする(15~20秒ほど)。鎖骨周辺と耳たぶの後ろあたりを引っ張り合うようなイメージで伸ばしていきましょう。 ※逆側も同様に行う。 【注意事項】 左手で右肩を押すことで斜角筋の伸びが深まりますが、押し過ぎないように注意してください。ストレッチ体勢をキープしている間は自然に呼吸を続けましょう。 ライター/宇都宮明香(ヨガ講師)
宇都宮明香