父の遺品整理をしていたら「タンス預金」を発見…!バレなきゃこのまま受け取っても問題ないですよね?
身内が亡くなったあとに遺品整理をしていると、タンスの中などから現金が見つかるケースがあります。亡くなった方の残した財産は基本的に相続の対象となり、タンス預金も例外ではありませんので、注意が必要です。 もしタンス預金が見つかったにもかかわらず、申告をしないままでいると、延滞税などのペナルティーを課される可能性もあります。 今回は、遺品整理などで亡くなられた方のタンス預金が見つかった場合はどうすればよいのか、また相続税とは何かについてご紹介します。 ▼祖父の部屋から「大量の小銭」を発見! 申告は必要? 勝手に使うのはNGなの?
相続税とは
財務省によると、相続税には、亡くなられた方の財産を一部国へ納めることで、資産を再分配する役割があるといわれています。相続税は、受け取った財産が多いほど高くなることが特徴で、課税対象となる財産の金額は、次の式で求められます。 ・亡くなった方の遺産総額-債務・葬式費用・非課税財産の合計-基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人の人数) 基礎控除は最低3600万円ですので、遺産が3600万円以下だった場合は相続税がかかりません。
相続税の対象になる財産
亡くなった方から受け継いだ財産は、基本的に相続税の対象となるとされています。国税庁によると、相続税の対象となる財産例は、次の通りです。 ●現金 ●預貯金 ●有価証券 ●宝石 ●土地 ●家屋 ●貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のある財産 出典:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問) No.4105 相続税がかかる財産」 ほかにも、亡くなった方が保険料を支払っていた生命保険の死亡保険金なども、相続税の対象です。また、タンス預金は現金ですので、同じく相続税の対象となります。もし受け取った財産が相続税の対象となるかが分からない場合は、一度税務署へ問い合わせてみてください。 ■本人が亡くなったあとに見つかったタンス預金は申告しないとバレる? タンス預金が相続税の対象となることは、先述した通りです。タンス預金は銀行に預けていないお金ですが、税務署は、亡くなった方の財産状況などを把握できるといわれています。つまり、申告しないとバレますので、必ず申告しましょう。 ■申告をしないままでいるとペナルティーが課される 申告しなければならない税金を申告しないと、延滞税などのペナルティーが課されます。相続税の申告をすでに終えたあとでも、追加で見つかったタンス預金分を、追加で修正申告しなければ、延滞税の対象になります。 また、相続税の対象にもかかわらず申請をしていなかった場合は、無申告加算税が追加で課される可能性もあります。延滞税などは申告期限を過ぎた日数に応じて課されるため、もし過ぎてしまっていても、なるべく早く納付しましょう。
タンス預金が見つかったら相続税の申告を忘れずに
タンス預金も相続税の対象となるため、申告を忘れると、延滞税などのペナルティーが課されます。あとから見つかった場合でも、税金の負担を少しでも軽くしたいならば、なるべく早く相続税の申告をしましょう。また、ペナルティーを防ぐためにも、親が亡くなる前に、タンス預金がないかを確認しておくことをおすすめします。 出典 国税庁 財産を相続したとき 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4105 相続税がかかる財産 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.9205 延滞税について 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部