NY外為市場=ドル3日連騰、英ポンド下落基調続く
[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが3営業日連続で上昇した。トランプ次期米政権による関税を巡る懸念から米国債利回りが高水準を維持していることが背景にある。英ポンドは下落基調が続いた。 ドル指数は0.12%上昇の109.15。ユーロ/ドルは0.16%下落の1.0301ドルとなった。 経済の底堅さと関税の可能性によりインフレ懸念が再燃し、FRBがより緩やかな利下げ路線を取るとの期待が高まったため、米国債利回りは上昇傾向にある。 ボストン地区連銀のコリンズ総裁は9日、見通しを巡りかなりの不確実性が存在するため、FRBは今後の利下げを慎重に進める必要があるという見解を示した。 フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁も、FRBが利下げを継続すると引き続き予想しているものの、経済見通しを巡る不確実性が高まる中、直ちに利下げを実施する必要はないとの考えを示した。 英ポンドは0.46%安の1.2306ドル。一時2023年11月13日以来の安値を付けた。下落は3営業日連続となる見通し。トランプ次期米政権の政策を巡る懸念で英国債利回りが上昇し、英財務省は圧力にさらされている。 イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のブリーデン副総裁は、利下げは最近の指標によって裏付けられているものの、どの程度の速さで実施するかは難しいと述べた。 ウェルズ・ファーゴのマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は、英国債利回りが低下し始めたとしても、ポンドは引き続き低迷するリスクがあるとみている。 円は対ドルで0.17%上昇し1ドル=158.06円となった。 ゴールドマン・サックスのアナリストらは、日銀が9日に開いた支店長会議での議論が1月の利上げ予想を裏付けていると考えている。