35歳、年収500万円、自営業子ども1人。教育費&老後資金に不安アリだが…新NISAとiDeCoの使いどころは?【CFPが回答】
45歳パート。iDeCoを利用する意味って、ある?
パートの私でもiDeCoを利用する意味ってありますか? (45歳 パート 年収100万円 既婚) 山中先生の答え 節税メリットは十分あります。同時に働き方そのものにも目を向けてみましょう。 ◆働いて稼ぐ力をつけると投資の考え方も変わる パートで働いている場合、所得税の発生しない「103万円の壁」を意識して調整している人も多いでしょう。 実は、少し余分に働いて増えた収入をiDeCoで積み立てると、その分が全額所得控除になります。つまり所得税の負担なしで収入をアップできるのです。ただし、年130万円(勤め先の規模等により異なる)を超えると扶養から外れます。 ここで考えてほしいのが、扶養の範囲内で働くことより、もっと稼げる自分を目指すことのほうが重要だということです。子どもが小さければ資格を取るなど、仕事の幅を広げる準備をするのもよいでしょう。働き方が変わり収入が増えれば、投資に対するスタンスも自ずと変わってくるはずです。
独身会社員。「ずっとおひとりさま」の将来が見えてきて…
ずっとおひとりさまかもしれません。何を準備すればいいでしょうか。 (45歳 会社員 年収400万円 独身) 山中先生の答え 繰り下げで年金額を増やすのもアリ。その場合、年金受給までの資金を用意しよう。 ◆女性は長生きなので「年金の後ろ倒し」を検討 おひとりさまの老後計画は、公的年金の想定受取額をベースに考えていきます。 年金受け取りを5年間繰り下げると42%も年金が増額します。65歳まで働いて厚生年金が月14万円の場合、70歳まで繰り下げると月19万9000円受け取れる計算に。生活費がこれ以下であれば、70歳以降は年金だけで暮らせます。 後は65~70歳の5年間の資金をどう確保するか考えましょう。今からiDeCoで月3万円×15年間、年率3%で積み立てれば約680万円になり、掛金の所得控除で税金が減った分、実質的な手取りが増えることになります。 こう考えれば、繰り下げ期間を調整する、もう少し長く働く、もっと節約を頑張るなど事前対策ができ、安心して老後を迎えられるはずです。 山中 伸枝 株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役
山中 伸枝
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