藤原紀香が“愛のないディスり”に思うこと「落ちこむことももちろんあるけれど、“私の運気が上がった”と考えるように」
“埼玉ディス”が話題となり、興行収入37.6億円の大ヒットとなった映画『翔んで埼玉』。そんな本作の待望(!?)の続編『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が大ヒット上映中だ。今回は関西を巻き込んで、“東西対決”が繰り広げられていく――。 with classでは、神戸市長役を演じる藤原紀香さんに全3回にわたってインタビュー。今作で夫・片岡愛之助さんと結婚後初、しかも夫婦役で共演される紀香さん。vol.2では、同じ関西出身ながら、結婚後に受けたカルチャーショックの話から、紀香さんが人付き合いの上で一番大事にしていることを伺った。 【写真を見る】52歳になっても健在! 藤原紀香の圧倒的美ボディライン
「関西あるある」の宝庫で、どの県のことも好きになる
――実際、兵庫に生まれ育った紀香さんから見て、今作は「関西あるある」の宝庫でしたか? それは、もうふんだんに。私が演じたのは兵庫県知事ではなく、“神戸市長”というところもポイントだと思います。実際、神戸には、独特のブランド意識があるのかなと思いますね。それを関西地区以外の方も感じ取っているので脚本にもそう書かれていたのだなと。私も、生粋の神戸の方たちによく言われます。「あなたは神戸の人じゃないでしょ」って。私も「はい。甲子園のある西宮市の生まれです。中・高・大と神戸の学校に通い、青春時代の10年間を過ごした大好きな思い出の街が神戸です」と答えます。故郷は兵庫県に変わりはないのだけれど、実際、海外で出身地を聞かれたとき、兵庫や西宮と伝えてもあまり通じなくて、そんな時はI'm from KOBE!と答えちゃいます。神戸ビーフのイメージも全世界共通なのですぐ伝わりますね。 ――兵庫に限らず、山科は京都じゃない、みたいな扱いを受ける場面もありましたね。 山村紅葉さんのお芝居の場面ですね。私も聞いたことがある“あるある”にたくさん笑わせていただきました。衣装については、前回のvol.1のインタビューで、夫が演じた大阪府知事の衣装は池乃めだか師匠のオマージュという話をしましたが、京都市長を演じた川﨑麻世さんの衣装は門川(大作)市長を彷彿とさせるものでした。京都を愛しお着物もよく着ておられる門川市長のテイストまでくみあげ、ひと癖もふた癖もある京都のイメージを絶妙に演出しているなと思いました。 ――劇中でも描かれている京都のいけずは、SNSでもネタにされやすいですが……。 実際に京都の方々が本当に日常からいけずなのかどうかは別として、映画の中でディスられている滋賀や和歌山や奈良や、名産などが、映画でフィーチャーされることによって全国に知れ渡ることにより観光に繋がっていくと思いますし、実際、前作での埼玉がそうでしたが、日本の各地への郷土愛、それがこの映画の魅力のひとつかなと思います。それぞれ県の特徴をつかみながら、まことしやかに噂されている(笑)地域のヒエラルキーみたいなものをまざまざと映し出し、結局、どの県のことも好きになるような描き方をしているのは、さすがですよね。