【全日本】スミスJr.が青柳優馬下し初戴冠「父が亡くなり、うまくいかない時も夢持っていた」
<全日本プロレス:札幌大会>◇4日◇北海道・ホテルエミシア札幌 メインイベントで3冠ヘビー級王座戦が行われ、挑戦者デイビーボーイ・スミスJr.(39)が22分06秒、ブルドッグボムで王者・青柳優馬(29)から3カウントを奪って第74代王者となった。 青柳への挑戦を表明した際「私の家系には偉大なレガシーがある。ジョニー・スミス、ダイナマイト・キッド、そして父のブリティッシュ・ブルドッグことデイビーボーイ・スミス。彼らがやらなかった、もしくはできなかったことを俺は成し遂げる。3冠ヘビー級に挑戦し、勝利する!」と誓ったプロレス界のサラブレッドが、ついに頂点に立った。 2人はフラフラになりながら大技を掛け合った。終盤、スミスJr.は雪崩式ブレーンバスター、ギロチンドロップと連続して繰り出したが、いずれも青柳がカウント2でキックアウト。 逆に青柳がラリアット、ロックスターバスターと強烈な技を連続で決めても、スミスJr.は、はね返した。そんな中、スミスJr.が渾身(こんしん)のバックドロップホールド。これは再びカウント2で返されたが、続けざまにベルトを巻くジェスチャーからブルドッグボム(相手を高く抱え上げてのジャンピング・パワーボム)でついに3カウントを奪った。 試合後、スミスJr.は「コンバンハ!」と話し出してからすぐに涙声になり「みんなに感謝したい。日本のファンのサポートに。そして自分のセンパイたちに。トーキョー・ジョー(大剛鉄之助)、ビル・ロビンソン、ジョシュ・バーネット。それから鈴木みのるさんにはここに来るまでにとても助けてもらった」と感謝の言葉を述べた。 さらに続けて「自分が大人になる過程で、父(デイビーボーイ・スミス)が亡くなってから、うまくいかないことが続いた。でもそんな時でもいつも夢を持っていた。3冠王者になるという夢だ。ファンのみなさん、あなたたちがいなければ何も成し遂げられなかったと思う」と話した。 スミスJr.は最後に「心の底から言いたい。最後はこれで締めよう」という前置きとともに「アイ・ラブ・ゼンニッポン!」と叫んで大会を締めくくった。 ▼3冠ヘビー級王座戦 ○挑戦者デイビーボーイ・スミスJr. 22分06秒、ブルドッグボム→エビ固め ×王者・青柳優馬 ※青柳は3度目の防衛に失敗