宮崎吾朗、鈴木敏夫らとジブリの今後を見据え会議「ないではない」
全国を巡回中の展覧会「ジブリパークとジブリ展」が東京で開催されることを記念して、同パークの構想段階から制作全体を指揮した宮崎吾朗が28日、東京・天王洲の寺田倉庫で行われた開幕セレモニーに中日新聞社東京新聞の大島宇一郎代表取締役社長 、日本テレビの杉山美邦代表取締役会長執行役員とともに出席、ジブリの将来への展望を語った。 【画像】「ジブリパークとジブリ展」の展示品を紹介 宮崎が指揮をとる「ジブリパーク」は、スタジオジブリが制作する映画を飛び出し、「宮崎吾朗の頭の中のジブリを具現化」した公園施設。本展覧会は、宮崎を中心にジブリパークがどのように生み出されたのか、宮崎駿監督のこれまでの仕事と作品を振り返るとともに、その制作の舞台裏を紹介する内容。全国巡回中の展覧会が、いよいよ東京で開催されることとなった。
セレモニーのあいさつに立った宮崎は、「ジブリで展覧会関係のことをやると、たくさんあるものをどこにしまうのか、ということがありまして。『倉庫が足りなくて困ってるんだよ』ということを聞いた、愛知県の大村(秀章)知事が『倉庫を用意するから、何かやったらどうか』とお声がけいただいたところからジブリパークは始まりました。そこは「ジブリの倉庫」と言っていますが、倉庫機能を持った施設です。それを中心にジブリパークをつくってきたので、今日何を思ったのかというと、この展覧会を2年巡回してきたんですが、美術館でやるよりも倉庫でやった方が似合う展覧会だなと思いました」とその経緯を説明すると、「わたしはジブリに入ってからいろんな仕事をやってきました。一貫性がないと思う気持ちもありますが、こうやってまとめていただけると、そろそろ引退もできるのかなと思った次第です」と冗談めかしてコメントした。
ジブリパークの建物に関しては「実際に住むことができる場所」というのがコンセプトで、「基本的にはできる範囲で、家として使えるようにしています。お風呂があればお風呂にも入れるし、キッチンがあれば料理することもできる。薪ストーブがあれば、火をつけて暖をとることもできます」と語る宮崎監督。「ハウルのお風呂にも入れるように、スタッフに身をもって体験してもらった」と語る宮崎。自身では「入っていない、ということにしています。でも、ハウルのお風呂はとても気持ちが良いんです」と語り、会場を沸かせた。