15戦目で初の完封勝利!エスポラーダ北海道イルネーヴェ・田辺陸監督「最初に取り組んだのは守備」就任1年目で取り組んだチームづくり|フットサル
【女子Fリーグ】さいたまサイコロ 0-2 エスポラーダ北海道イルネーヴェ(11月16日/サイデン化学アリーナさいたま) 【画像】女子Fリーグ週間ベスト5一覧 11月16日、サイデン化学アリーナさいたまにて日本女子フットサルリーグ2024-2025(女子Fリーグ)の第15節が行われ、さいたまサイコロとエスポラーダ北海道イルネーヴェが対戦。北海道は2-0で勝利した。 前節に流経大メニーナ龍ケ崎に3-5で敗戦し、選手間でミーティングを行った北海道は、一体感が強まった状態で試合に臨んだ。 17分には武井柚香とのワンツーから太田涼日が先制点。第2ピリオド開始直後には、ハーフライン近くでボールを奪った鳴海若菜が自ら運び込み、豪快に右足を振り抜いて追加点を挙げた。最後まで固い守備を見せた北海道はこの試合をクリーンシートに抑え、勝ち点3を獲得した。 試合を終え、明るい表情をした北海道の田辺陸監督と白戸愛華が記者会見に出席した。
練習してきた形が出せた
●エスポラーダ北海道イルネーヴェ|田辺陸監督 ──今日の試合を振り返って。 先週はチームとしてすごく情けないゲームをしてしまいました。そこからの1週間で、技術的な部分よりも、メンタル的な部分からチームを本当の意味で一つにするためにトレーニングしてきました。 今節はキックオフの笛が鳴ってから鳴り終わるまで、自分たちがしっかりと40分間ハードワークをし続けて、自分たちの良さを出しながら相手の良さを消せたことが完封につながったと思います。 得点も練習してきた形で取ることができました。もう少し欲を言えば、もっと得点して自分たちの楽な展開にできればベストでしたが、結果的に久しぶりに選手の最高の笑顔を見ることができたので良かったと思っています。 ──今シーズン田辺陸監督になってから守備の精度を上げているなかで、今日は最初から最後までボールを保ったまま相手にプレスをかけられていました。一方、攻撃の面でより点が取れたらという話もありましたが、足りなかった部分はどういうところですか? 練習でやっている形は体現してくれていましたが、最後の精度の部分で、相手が体を張った守備をしてきた時に、半歩でも一歩でも上回るだけの駆け引きをすることは、うちの課題でもあります。 自分たちのバリエーションやタイミング、緩急をもう少し積み重ねていければ、もっと自分たちらしさである深みのある攻撃が出てきて、チャンスが増えてくるのかなと思います。 ──改めて、今シーズンはどんなチームづくりをしてきましたか? 今シーズン最初に取り組んだのは守備の部分でした。全体的に走れるイメージはありましたが、いつ走るかといったタイミングや、周りが詰められていないことで、結局ファーストディフェンスが強くいけないこともありました。それによって、セカンドやサードディフェンスの立ち位置も変わってくるので、個人の部分と組織としてやりたいことは全体的に細かく伝えながらやってきました。 守備に時間を割いた分、最初は攻撃の手数が少ないままシーズンが始まりました。それでも、少しずつではありますが、攻撃のバリエーションも増えて、体現してくれていたと思います。 ただ、やはりまだ相手を見ずに形だけで攻撃していることもあります。ここから最終戦まで1カ月空くので、攻撃でもチームとして一つ上のステージにいきたいと思っています。今日の守備も評価できますが、これをスタンダードにして、これ以上のものを選手には求めていきたいです。 ──一体感を出すために監督として取り組んだことはありますか? もともとチームの練習の雰囲気やバランスは、私自身の手応えとしてはすごくいいと感じていました。 ただ試合になると、選手個々でベクトルが違うほうを向いてしまったり、苛立ちがどうしても出てしまって、仲間のはずなのに敵対視してしまうメンタルの脆さがありました。 ベンチを見てもらうとわかると思うのですが、点数が入ったり、いいプレーが出たりした時の一体感は、他のチームにも負けない良さがあると思います。ただ今節までを振り返ると、一つの失点やミスに対して、ネガティブな空気になっていました。 週初めに必ず声かけはしていますが、今節に向けてなにをしたかは、キャプテンに聞いていただければなと思います。 ──次節に向けて。 今節は勝利で終えることができましたが、試合まで時間があるので、今シーズンの集大成として今日以上のものをしっかりと出していきたいです。もちろん勝敗にもこだわりますが、応援されるチームを目指しながらやっていけたらなと思います。