“ウイング”中島翔哉がもたらす変化 攻撃以上に守備で貢献…浦和同僚も称賛「ハメ方が上手い」
左ウイングのスタメンに定着へ
浦和レッズは4月28日のJ1リーグ第10節名古屋グランパス戦を2-1で勝利した。これが公式戦3試合連続スタメンとなったFW中島翔哉が躍動感のある動きを見せ、ペア・マティアス・ヘグモ監督や周囲のチームメイトも攻守の貢献度を絶賛した。 【動画】中島翔哉がファン唖然の“電光石火のレッド” 出場15秒の危険プレー&一発退場の瞬間 中島は昨夏に浦和へ加入すると、シーズン後半戦の起爆剤と期待されるも、負傷離脱もあり本領発揮する前にシーズンが終わった。今季はトレーニングキャンプにも順調に参加し、ヘグモ監督は4-3-3のインサイドハーフでの選択肢としてチームに加えていた。開幕当初はそこでの起用、あるいは中島の投入で4-2-3-1のトップ下にシフトするジョーカーとしての役割を担ってきたが、20日の第9節ガンバ大阪戦からは左ウイングのポジションをスタートにスタメン出場している。 そしてこの日は、名古屋がマンツーマン気味の守備を組み立てるなかで中島のポジション取りが相手のバランスを難しくした。典型的だったのは前半40分の場面で、浦和が最終ラインでつなぐ間に中島はスルスルと中盤中央の低い位置、本来ならアンカーのMFサミュエル・グスタフソンがいる位置まで下がってきた。そこまでマーカーのDF野上結貴がついてきたことで、名古屋の3バックは右ストッパーが不在の状況に。そのタイミングで浦和はFWチアゴ・サンタナにボールを入れて競り勝つと、入れ替わるようにグスタフソンがスペースでボールを受けてシュートを放った。 流れの中でもグスタフソンと中島は高い技術でボールを失わないつなぎを繰り返した。互いに相手のスキルへの信頼が感じられ、必要以上に寄ることなく狭いパスコースの先で待ちながらボールをつないだ。グスタフソンは「間違いなくフィーリングが合う」と話し、「お互いに関係性を深めているし、彼はクリエイティブなサッカー選手なので一緒にプレーするのは楽しいですね」と話した。 ヘグモ監督は、チーム立ち上げの時期はポジションになるべく選手を固定するようにしていたが、特に中島についてはインサイドに入っていく自由を与えているとして「翔哉はテクニックを使い相手のバランスを崩すことができる」と話し、「それだけでなく、プレスの強度も高かった」と話した。