雨で予定狂ったセンバツ 「言い訳になるが調整が…」選手もため息
第96回選抜高校野球大会は第7日の26日、天候不良のため、第1試合の明豊(大分)―健大高崎(群馬)の2回戦が予定よりも約4時間半遅れとなり、午後1時半ごろに試合が始まった。今大会は雨天が多く、14年ぶりとなる2日連続(23、24日)の順延もあった。選手にとっては調整の難しい大会となっている。 【写真まとめ】20日は強風で異例の試合中断も…ゴミ舞うグラウンド SNS(ネット交流サービス)上では、「待ちに待った第1試合」「雨が多いので大会本部も大変そう」「センバツ予定が狂いまくってかわいそう。試合時間に合わせて練習したりしてるだろうに」などの書き込みがあった。 第1試合で敗れた明豊の選手らは、当初は午前9時開始予定だったため、朝5時に起床した。試合開始時間の変更が発表されると、さらに1時間半ほど寝た後、素振りなどで体を動かしたという。 試合後、山内真南斗(まなと)主将(3年)は「言い訳にしかならないが、こっち(甲子園球場)に来てからも試合開始時間が変わりましたし、調整は100点ではなかった。もっといい調整ができれば、初回の2点は防げたのかなとも思います」と話した。 26日は午前6時過ぎ、2回戦3試合を午前9時から行う予定を、午後1時から2回戦2試合を行うと日程変更が発表された。さらに、雨天の影響で、明豊―健大高崎戦は約30分遅れでスタートした。 第2試合の創志学園(岡山)―山梨学院も、午後4時ごろ開始にずれ込んだ。ただ、第2試合を戦う両監督は甲子園で複数の優勝経験があるだけに、試合前は落ち着いていた。 前任の東海大相模(神奈川)で春夏計4回優勝の創志学園・門馬敬治監督は「予定変更の影響は特にない。朝の時点でこの時間になるということだったので、それに合わせて出発した。練習もしていないです」。 2009年春に清峰(長崎)を初優勝に導いた前回覇者の山梨学院・吉田洸二監督も「(26日に)2試合して、あした4試合やれば日程的によいというのは分かっていた」と変則的な日程を想定していたという。「天気予報を見ると午後から回復するし、甲子園のグラウンドの水はけを考えると、この時間もあるかなって思っていた」と冷静だった。 26日の第3試合に予定されていた中央学院(千葉)―宇治山田商(三重)は27日午前8時半開始予定の第1試合となった。27日は2回戦4試合が行われる予定だ。 高校野球では20年から、1人の投手が1週間に投げられる球数が500球以内に制限されている。31日に予定される決勝まで、25日に1回戦を戦った常総学院(茨城)は1週間で5試合、他の勝ち残りチームは1週間以内に4試合をこなす日程となる。【長宗拓弥】