宝くじで2000万円当選!でも投資詐欺で全額を失う…40代男性がやってしまった失敗の中身とは
■ 友人から舞い込んできた投資話の誘い D男さんは、うれしさのあまり、家族以外にも何人かの友人に2000万円が当選したことを話していました。 ある日、その友人の1人から「ものすごく儲かる投資話があるんだけど話を聞いてみないか」と電話がかかってきました。 D男さんは、躊躇(ちゅうちょ)したものの、友人からの誘いだからと、ひとまず話を聞いてみることにしました。 友人の話によると、「元本保証で高利回りの投資がある」、「出資すると年利4%の配当が毎月振り込まれる」とのこと。元本保証でしかも年利4%の商品なんてあるわけないと思いましたが、実際に、友人は、3000万円預けて、120万円の配当金をもらったとのこと。証明となる資料なども見せてくれました。 その後、その友人からの紹介で投資サービスを運営している業者の責任者とも面談し、すっかり信用してしまったD男さん。今すぐ2000万円を貯蓄したり、教育費や旅行費に使ったりするよりは、増やしてから使った方がいいと思い、まずは1000万円を投資することにしました。 妻には、堅実に増やせるものすごく良い商品を紹介してもらったから説明し、納得してもらったとのことでした。
■ 数カ月後、業者との連絡が途絶え・・・ 実際に投資してみると、翌月には説明を受けた通りの金額が振り込まれました。「これはすごく良い投資先を紹介してもらった」と、D男さんは、かなり気を良くしたそうです。その後も順調に配当金が振り込まれてきたので、D男さんは、残りの1000万円も追加で投資しました。 ところが、しばらく経って、配当が振り込まれなくなりました。業者に問い合わせをしたところ、連絡が取れず・・・。誘ってくれた友人にも連絡をしましたが、友人も業者と連絡が取れずに困っていました。 「これって投資詐欺ですかね?」と、D男さんは半信半疑で私に聞いてきましたが、「これは投資詐欺の可能性が高いです」とお答えしました。 ■ 代表的な投資詐欺、ポンジ・スキームとは D男さんが引っかかってしまったであろう詐欺は「ポンジ・スキーム」と言われるものです。 ポンジスキームは古くからある投資の詐欺です。ポンジスキームの名前の由来は、1920年代に詐欺を行ったチャールズ・ポンジからきています。具体的には、以下のような仕組みで行われます。 魅力的な条件で出資者からお金を集める 運用しているように見せかける(実際には何もしない) 集めたお金から毎月の利益を配る この間にも出資者を募り続ける 資金がショートしそうになった時点で破綻or頃合いを見計らって持ち逃げする 表向きは「出資者全員のお金を集めて運用し、その利益を出資金に応じて還元する」となっていて、投資信託と似ています。しかし実態は自転車操業。 実は投資は行われておらず、後から参加した出資者のお金を配当に充てながら、お金を集め続けていきます。当初はきちんと配当が振り込まれているのも悪質。出資者が「これはいい投資だ」と信じてしまうのです。 しかし、出資者が増えなくなり、配当が支払えなくなると、業者は残ったお金を持って逃げてしまいます。こうなると、配当はおろか元本まで失ってしまいます。