豊洲追加工事で専門家会議会見(全文1)都から追加の土壌汚染対策工事の説明
平田座長:盛り土問題による追加工事を検証
平田:平田でございます。本日は本当にお暑い中、ご参集いただきましてありがとうございます。今回の専門家会議といいますのは、ご承知のように盛り土問題に始まっているということでございます。少し振り返ってみますと、今回2回目の専門家会議なんですね。第1回目の専門家会議といいますのは、平成19年の5月に始まります。翌年の20年の7月までに合計9回の会議を開催してございます。今回につきましては、盛り土問題が生じたということで平成28年の10月に再度、専門家会議が招集されまして、昨年、平成29年の6月までに、6回の会議を開催してございます。 先ほど申し上げましたように、盛り土がないということですね。それから、これだけではなくて建物の下が空間になっていると。これは地下ピットと申しておりますけれども、地下ピットに入りますとそこは床面に地下水が溢れていたという問題がございます。さらに、土壌汚染対策のあとには、2年間のモニタリング、地下水モニタリングを行うんですけれども第9回のモニタリング、これは昨年の1月になりますけれども、地下水中でベンゼンなどが濃度が急上昇すると、そういう問題が生じたわけでございました。 こういった環境問題に対しまして、まず専門家会議は、豊洲市場でいったい何が起こっているんだと、観測しようということになりまして、豊洲市場の地下のピットの空気だとか、地上の空気、それから地下水の水質、地下水の水位などを観測いたしまして、こういうふうな一連の科学的なデータを基に、将来この豊洲市場を使っていく上でリスク管理上必要な対策を検討しようということになったわけでございます。 その対策の内容といいますのは、まず盛り土の問題ですね。地下ピットは空間になっておりますので、どのような対策を行えば地下ピットに盛り土と同等の機能を持たせることができるのか、そういうことを検討いたしました。さらに315号線という道路がございますけれども、この道路のところでの、水銀濃度の上昇の問題。さらには、地下水位を目標とする水位にまで下げると。そのための地下水管理システムの評価をする、そういうふうな内容でございました。 こういった検討内容を受けまして、東京都が追加対策工事を行うんですけれども、この工事を評価するためには、やはり観測データが必要なんですね。そのデータが整いましたのがこの7月の中旬ということで、このデータを基に7月の20日の午後に専門家会議のメンバーにお集まりいただきまして、評価をいたしました。その内容を本日説明を申し上げるわけですけれども、その説明に先立ちまして、まず東京都のほうから追加対策工事について説明をし、そのあとで専門家会議の評価内容をご説明申し上げたいというように思ってございます。少々お時間をいただくことになりますけれども、最後までよろしくお願いを申し上げます。本日は本当にたくさんの方にお集まりいただきまして、ありがとうございました。 中島:それでは引き続きまして、追加対策工事等の概要ということで、東京都のほうから説明をさせていただきます。よろしくお願いします。