伊佐市長選挙、三つどもえの激戦 新旧リーダー絡み構図は複雑に 鹿児島
新人の遠矢さんは、伊佐市菱刈出身の62歳。東京の出版社などで働いたあと、54歳でUターンし、前回の市議会議員選挙で初当選しました。 新しい市庁舎の建設計画を問題視し、「主役は市民」として、1人ひとりに寄り添うまちを目指します。選挙カーには熱心な支援者らが手を振ります。 (沿道の支援者)「ありがとうございます、ありがとうございます」 行く先々で握手を繰り返します。 (市民)「がんばって。とにかく。気張らないかん」 (遠矢寿子候補)「みなさん切実なものを抱えているから、応援に来てくれたのだと思う。市民の声が届くような政治にしないと、この先がとても思いやられる」 伊佐市は2008年、旧大口市と旧菱刈町が合併して誕生し、市長選は合併前の首長らが争う構図が続いてきました。 8年前の前々回は、元大口市長で当時の伊佐市長だった隈元新さんが、元菱刈町長の神園勝喜さんとの一騎打ちを制して当選。4年前の前回は、新人の橋本さんが隈元さんの支援を受け、神園さんらを破って初当選しました。 今回は現職という立場の橋本さんが、新人の森山さん、遠矢さんの挑戦を受ける戦い。 橋本さんの出陣式でマイクを握ったのは、日ごろの市政運営で連携している伊佐市区選出の県議・池畑知行さんです。 (伊佐市区選出 池畑知行県議)「橋本市長の人柄、実績、リーダーシップを周りの人たちに伝え、橋本市長が再選できるよう力添えをたまわりたい」 森山さんと二人三脚で選挙戦を戦うのは、4年前の前回、橋本さんを推した元伊佐市長の隈元新さんです。 (元伊佐市長 隈元新さん)「僕は前の選挙で橋本市長を応援したが、僕の政策を順調に引き継いでくれなかった。若返ったら、まちは変わる」 遠矢さんの支援に回ったのは、隈元さん、橋本さんとも選挙戦を戦ってきた元菱刈町長の神園勝喜さんです。 一方で、伊佐市は今、人口減少対策に経済の活性化、子育て支援など、様々な課題に直面しています。現職と新人あわせて3人の戦いとなった市長選。市民はどんな市政運営を求めているのでしょうか。
(無職70代)「誠実で職員が100%市民のために働けるような環境をつくってほしい」 (介護職70代)「働くところがないから若い人が出ていく。高齢者ばかり」 (飲食店アルバイト20代)「店も少ないのでカフェや書店がもっと増えたらいい」 市政の継続を訴える橋本さんに、市政の刷新を目指す新人2人が挑む構図となった伊佐市長選挙。 投票日は今月17日・日曜日で、即日開票されます。
南日本放送