RWAプロジェクト初のIEO「NOT A HOTEL COIN」、国内IEO最大の20億円調達を目指す──ユーザー保有80%、一律90%ロックアップなど過去IEOの反省点を改善
NOT A HOTEL DAOは10月31日11時より、GMOコインで「NOT A HOTEL COIN(NAC)」のIEO(Initial Exchange Offering)購入申し込みを開始、同時にプロジェクトの詳細を記載したホワイトペーパーと新Webサイトを公開した。国内IEO最大となる20億円の調達を目指す。 NOT A HOTEL DAOは、NOT A HOTEL COIN(NAC)を発行してRWA(現実資産)である不動産物件「NOT A HOTEL」を所有。ユーザーはNACを保有することで、同DAOに参加し、NACをレンディング(預け入れ)することで、NOT A HOTELの宿泊券を得ることができるという。 NOT A HOTEL DAOの親会社NOT A HOTELは、ハイエンドな別荘を毎年10泊分からシェア購入できるサービスを展開。2022年には、1日単位で利用できる宿泊権「メンバーシップNFT」を開発し、7.6億円の売上を達成した。ハイエンドな別荘というRWAとNFTを融合させた新しい取り組みは、この分野におけるベンチマークとなったと述べている。 NOT A HOTELのサービスは、1棟購入なら数億円、シェア購入で数千万円、メンバーシップNFTでも百万円台後半からの価格帯だが、NACは同サービスを多くの人に、より身近なものとする役割を担う。 NACは「NOT A HOTEL」の利用権が得られるトークンであり、不動産の所有権を保有するものではないが、NOT A HOTEL DAOが保有するRWAが裏付けとなる一面をもつ。日本でのIEOはこれまで、新規ビジネス、つまりは無形の資産に対する投資だったが、RWAプロジェクトのIEOは日本初であり、安定した資産形成が可能と述べている。
取り扱い直後の売り抜けを抑制
さらに、IEO販売分の80%をユーザーに売り出すほか、IEO参加者が購入したNACは、購入数量にかかわらず一律90%がロップアップされ、IEO実施の翌々月から毎月15%ずつ、6カ月かけて段階的に解放される。 これまでのIEOでは、IEO関係者にトークンの多くが割り当てられていることや、取引所での取り扱い開始直後に価格が急騰、売り抜けに成功した人のみが大きなリターンを手にし、その後は価格が低迷していることへの批判があった。NACのIEOでは、直後に購入分をすべて売り抜けることはできない。 「暗号資産投資家層(の反応)は、ふたを開けてみなければわからない。硬めのIEOになるので、振り向いてもらえない可能性はあると思っている」とNOT A HOTELは述べている。 だが「ここまでの割合をユーザーが持つことは、これまでにない試み。前向きな関わり方をしたいという声もいただいている」と続けた。 ホワイトペーパーには、「IEOに参加するNAC先行購入者の方々は、プロジェクトの安定と成長において重要なパートナーとしてともに取り組むことが期待されます」と記されている。 ■IEO(トークンセール)の概要・トークン名:NOT A HOTEL COIN(ノットアホテルコイン)・ティッカー:NAC・総発行上限:なし(無限発行トークン)・IEO販売枚数:2,000,000枚(20億円)・IEO販売開始価格:1,000円/枚・最小申込枚数:10枚(1万円)・最大申込枚数:250,000枚(2.5億円) ◼️IEOスケジュール・10/31:購入申し込み開始・12/07:抽選実施(抽選実施直前まで申込可)、抽選結果アナウンス・12/13:NOT A HOTEL DAOのサービス開始、GMOコイン取引所において取り扱い開始 詳しいスケジュールや申し込み方法は、GMOコイン公式サイトのNOT A HOTEL COIN(NAC)の販売及び取扱に関する開示情報を参照。 ◼️ホワイトペーパー・Webサイトプロジェクトの詳細は以下。・ホワイトペーパー・NOT A HOTEL DAO Webサイト なお、NOT A HOTEL DAOは、NOT A HOTELの完全子会社であり、いわゆるDAO(分散型自律組織ではない。今後、法整備が整い次第、分型自律組織への移行を検討していくとしている。 |文:CoinDesk JAPAN編集部|画像:リリースより※編集部より:プロジェクトのホワイトペーパーとWebサイトのリンクを追加しました。
CoinDesk Japan 編集部