松野氏「答え差し控える」を連発 岸田首相は大きくため息
岸田文雄首相は8日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー券問題に関し、議員側へのキックバック(還流)分の不記載が違法かどうかを繰り返し問われたが、捜査への影響を理由に明確な答弁を避けた。開会を待つ間、大きくため息をつく姿も。多額の還流の疑いが浮上した松野博一官房長官も「政府として適切に対応する」「答えを差し控える」と繰り返すばかりだった。 松野氏は同日の記者会見でも「派閥で事実関係を精査している」「差し控える」と従来通りの説明を連発。「辞任すべきではないか」などの厳しい質問も飛び、顔をしかめた。 開会が約15分遅れた予算委で立憲民主党の枝野幸男氏は「裏金の不記載は脱税になるのではないか」などと追及したが、首相は「具体的な状況について申し上げることは私の立場からは控える」との回答を繰り返した。一方、「自民党として強い危機感を示す上でも対応を続けていく」と語気を強めて反論する場面もあった。
自民党議員が「政治への国民の信頼が大事」と質問した際には、野党席から「どの口が言っている」などのやじが飛んだ。