F87型からの「明確な進化」を体感! BMW M2 長期テスト(2) CLARが生む動的な熟成度
すべての面ではプラスといえないボディの拡大
そのおかげで、車内空間にもゆとりがある。大人2名での長旅に必要な荷物も、すべて問題なく積むことができた。M3 ツーリングほど広い訳ではないが、リアシートにも大人は座れる。フロントシートは、高身長でも狭いと感じることはないだろう。 他方、ボディサイズの拡大は、すべての面でプラスというわけではない。公道では特に、1887mmある全幅を常に意識してしまう。 精悍なアルミホイールは、先代より近づいた縁石に擦らないか心配しがち。狭い駐車場では、フロントノーズの先端が遠く感じられ、必要以上に慎重にならざるを得ない。 とはいえ、唸るほどの走行性能、聴き応えのある直6エンジン、記憶に残るスタイリングは魅力的。キーをジェームス・アトウッドへ返すのが、残念に思えたほどだった。
テストデータ
■気に入っているトコロ 一流の仕事:ダッシュボードやドアパネルの素材は素晴らしい。堅牢性も高そうだ。Mドリフト・アナライザーというギミックも楽しい。 ■気に入らないトコロ タッチモニター:運転中は目障りなほど、モニターパネルは巨大。アイコンもタップしにくい。エアコン関係の操作は、もっとシンプルにできるだろう。 ■英国価格 モデル名:BMW M2 クーペ(英国仕様) 新車価格:6万2420ポンド(約1261万円) テスト車の価格:6万6885ポンド(約1351万円) ■テストの記録 燃費:9.8km/L 故障:なし 出費:なし
ジェームス・アトウッド(執筆) ジョナサン・ブライス(執筆) 中嶋健治(翻訳)