旅の〝ウィンウィン〟な新形態 「おてつたび」が農家と旅行者をマッチング
<ことば> おてつたび
旅行者が働いて報酬を得ながら、空き時間や休日に地域の観光ができる仕組み。サイトは(株)おてつたびが運営。自治体やJAなどがサイトを通じて、地域のニーズに基づいて働き手を募る。
馬と一緒 「移動を楽しむ」 北海道標茶町など
農耕馬や軍馬を古くから生産してきた北海道の標茶町を含む釧路地方で、釧路湿原などを乗馬で楽しむ「ホーストレッキング」の観光化が進む。馬産地としての歴史を地域活性化に結び付けようと、行政と馬事振興に携わる民間事業者らの組織が連携。「移動を楽しむ」という新たな視点の旅行商品で自然に触れる機会を提供し、地域への誘客を狙う。来秋からの展開を計画する。 標茶町、民間事業者らでつくる道東ホースタウンプロジェクト、北海道開発局釧路開発建設部の三者が「うまたび×かわたび」と銘打って2021年からツアーの商品化に着手。馬に加え、カヌーや自転車、汽車などを使って釧路川や釧路湿原などを訪ねる。 今秋、標茶町と釧路市、鶴居村にまたがるテストツアーを開催。参加者らは馬を使って釧路川の河川敷を周遊したり、湿原のビジターセンターに向けて移動したりして、コースや馬の状態を確認した。 ツアーの商品化に携わる同プロジェクトの岡本昌代表は「目的地への移動も旅の一環として楽しむというのは新しい考え方。自然を楽しみたいと望む観光客を掘り起こしたい」と思い描く。
日本農業新聞