学生時代バイト仲間だった松重豊×甲本ヒロト、40年越しの初タッグ ザ・クロマニヨンズが「劇映画 孤独のグルメ」主題歌「空腹と俺」歌う
俳優松重豊(61)が監督・脚本・主演を務める「劇映画 孤独のグルメ」(2025年1月10日公開)の主題歌を4人組ロックバンド「ザ・クロマニヨンズ」が担当することが30日、分かった。同バンドは作品の世界観を表した「空腹と俺」を歌う。松重とボーカル・甲本ヒロト(61)は約40年前の学生時代に、同じ中華料理店でバイトをした旧知の仲。長い年月を経て俳優、アーティストとして第一線で活躍する2人の奇跡のタッグが初めて実現した。
輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が、営業先で訪れた土地で見つけた食事処で、独り自由に食す様子を描く作品。12年に松重主演でテレビ東京系で連続ドラマがスタートし、シーズン10までシリーズを重ねる人気作品となった。映画では、日本のみならずフランスや韓国を舞台に、松重演じる五郞が〝究極のスープ探し〟の旅に出る。主題歌はアップテンポな明るい曲調。「腹へった」「空腹と俺 どこへ行こう」など五郞のみならず、映画を見て腹を空かすであろう観客の心を代弁するような歌詞が盛り込まれ、力強い曲に仕上がった。
約40年前に映画監督に憧れ上京した松重と、バンドマンになるため東京にやってきた甲本は、偶然にも同じ日に東京・下北沢の中華料理店「珉亭(みんてい)」でアルバイトを始めた。意気投合し、学生時代を共に過ごした2人。月日が流れ、松重は映画やドラマ、舞台にオファーが絶えない人気俳優に。さらに今作で初めて監督に挑戦し、当初の夢も達成した。甲本も06年に真島昌利らとザ・クロマニヨンズを結成すると、同年にデビューシングル「タリホー」をリリース。ドラマ主題歌となった「生きる」(18年)などヒット曲を連発している。 2人はこのほど珉亭を訪問。当時着用していたアルバイト着に腕を通し店の前で記念撮影を行うなど、40年前に戻ったかのように無邪気に笑い懐かしいエピソードで盛り上がった。松重は当時、甲本に出演してもらい自分で映画を作ったものの、さまざまな事情で頓挫。「監督にはなれないと夢を封印したこともありました」と振り返る。それだけに初監督となる今作では「主題歌はやっぱりヒロトが書いてくれたらうれしいっていうラブレターを書いて、オファーをしました」と熱い思いを明かした。甲本も「こうして豊の作品に関われた、いっちょかめたっていう喜びはありました」と夢のタッグ実現に胸を張った。 ◇店に感謝状を送呈 放送開始から12年にわたるドラマ「孤独のグルメ」では、劇中に登場した店舗関係者や来客らへ感謝を伝える「孤独のグルメ THANKS PROJECT」を始動させる。 第1弾として撮影に協力した店舗の関係者に井之頭五郎のシルエットが描かれた感謝状を送呈。「いつも美味しいご飯をありがとうございます。お腹が空いたら、またお邪魔させてください」と五郞が言いそうな言葉とサインも添えられている。 感謝状を店内に飾る店舗もありそうで、ファンにとっては登場店舗をめぐる聖地巡礼の楽しみのひとつとなる。 また、「それぞれの孤独のグルメ」オリジナルグッズの発売も決定。大人気商品の新柄に加え、鍋用の小皿(とんすい)と町中華が自宅で再現できる中華皿が登場する。
中日スポーツ