“重大な脳疾患”のサインかも!? 「頭痛」を甘く見てはいけないワケ【医師解説】
頭痛は多くの人が経験する一般的な症状ですが、ときには深刻な病気のサインということもあります。一体、どのような頭痛が受診の目安となるのでしょうか。今回は、頭痛の原因となる病気や受診の目安などについて、「工藤脳神経外科クリニック」の工藤琢巳先生に解説していただきました。 【イラスト解説】「頭痛」に効く食べ物まとめ [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
頭痛が起こる原因
編集部: なぜ、頭痛は起こるのでしょうか? 工藤先生: 頭痛は頭全体、もしくは一部に痛みを感じる状態のことです。頭痛には様々な要因があり、大きく分けて脳の病気が原因で発生する「二次性頭痛」と、脳の病気とは関係ない「一次性頭痛」があります。二次性頭痛は原因が比較的明確であるのに対し、一次性頭痛には原因がはっきりしないものも含まれます。 編集部: もう少し詳しく教えてください。 工藤先生: 一次性頭痛の中で比較的よくみられるのが「緊張型頭痛」で、肩こりから発生することが多い頭痛の一種です。肩の筋肉の一部は後頭部まで伸びているため、肩こりがあると「後頭部が張る」「後頭部が重い」「こめかみが締めつけられる」といった症状が引き起こされることもあります。 編集部: ほかにもありますか? 工藤先生: 「片頭痛」も、比較的多くみられます。左右どちらかに起こることが多いのですが、片側に起きる頭痛の全てが片頭痛というわけではありません。片頭痛には「ギザギザとした光や虹色の模様などが見える」「頭痛はズッキンズッキンと拍動する」「気持ち悪さや吐き気を伴うこともある」「光や音、においに過敏になる」 といった特徴があります。 編集部: なるほど。 工藤先生: 非常に強い頭痛が片側の目の周りからこめかみ辺りに出現し、15分~3時間程度でなくなる「群発頭痛」も一次性頭痛の一種です。目が充血したり、鼻が詰まったり、涙や鼻水が出たりします。