巨人・阿部監督、宮崎フェニックス・リーグ視察 CSメンバー入り「全員にチャンス」
4年ぶりにセ・リーグ優勝を果たした巨人の阿部慎之助監督（45）が7日、宮崎入りし、秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」を視察。16日に始まるクライマックスシリーズ（CS）ファイナルステージに向け、「全員にチャンスがある」と競争を促した。9日まで視察する。 バックネット裏席に座る阿部監督は、サングラス越しに鋭い視線を向けた。東京から駆け付けた狙いは、日本一への〝ラストピース〟を探し出すためだ。 「もう、全員にチャンスがあるからね。しっかりここでアピールしてやってほしいな」 この日の阪神戦にはレギュラー格となった19歳の浅野に加え、シーズン終盤で代打として存在感を見せた中山も出場。ポストシーズンのベンチ入りが約束された立場ではないだけに、中山は「メンバーに食い込んで日本一を目指すチームの勝利に貢献したい」と2安打で意地を見せた。 秋広が二塁打を含む2安打、湯浅は2安打1盗塁。救援左腕の大江が1回を3人斬りと結果でアピール。CSの出場選手登録枠はレギュラーシーズンと同様の29人（ベンチ入り26人）だが、日本シリーズでは40人（同26人）に拡大される中、宮崎での結果も首脳陣の判断材料となる。 モンテスは助っ人としては異例の参加。指揮官は「打席にいっぱい立ってきてくれという僕からのリクエスト。本人も『そうしたい』と言ってくれたから」と、9月以降は打率・176に沈んだ打撃の復調を促すためと説明した。9日のオリックス戦からは、東京ドームで調整する本隊から菅野、戸郷ら先発陣、丸や長野の一部ベテラン野手らも参加する。 「（CSファイナルステージは優勝チームに）1つアドバンテージがあるとはいえ、なかなか厳しい戦いになる」と阿部監督。阪神とDeNAの勝者と激突する決戦へ向け、万全を期す。（谷川直之） ■岡田阪神を警戒 阿部監督は今季限りで退任する阪神・岡田監督について「長年、オリックス、阪神で監督もされた方。CSでも戦わなければいけない」と警戒した。昨季日本一に輝いた岡田阪神の打倒を目標に、ベンチワークでも対抗。「駆け引きはあったかもしれない。お互い、勝つためにやっているから」と、21歳上のベテラン監督との戦いを思い返していた。
